営業室から声が聞こえてきた。
俺が、ドアを開け、『おはようございます。』と言う。
『おはようございます』と、一斉に皆、立ち上がった。
おれは、『早速だが、下請けのクレームは今後ないと思ってくれ。』
『何でですか?』と、一人の社員が聞いてきた。
『昨日、すべての下請けに俺があいさつとお詫びをしてきた』と、言うと
ガヤガヤとしゃべりだした。
『悪いけど、喋るのは後にしてくれないか。紹介したい人がいるんだ。入ってください』と、いうと
『今日から入社することになった坂田です。宜しくお願いします。』と挨拶をした。
『新たな仲間です。分からないことがあったら教えてあげてください。』と話した。
ここでは、種明かしをするが、この坂田、俺の知り合いなのだ。親の仕事を手伝っていて、夜中に電話して事情を話、何日間か手伝って欲しいと依頼したのだ。
俗にいうスパイ。
坂田は何度か、俺があることで助けた事がある人間だ。社員の間の噂や動きをリサーチしてくれと頼んだ。坂田も短い間なら、昔のこともあり、承諾してくれた。
営業の世界なんて、辞めていく事は当たり前位の世界なので、何日かでやめても分からない。
『まずは、〇〇さんについて勉強してください。』と言った。うちのトップ営業マンの彼だ。
『では、これから今後の事について話したいと思う。やはり、みんなが言う通りの事が起きていることに間違いはなかった。だから、直ぐに下請けの処に言った。そして、了解も得てきた。今後、全ての事は、俺の方へと話をしからみんなの処へのクレームはない』
『それと、給与システムの事だが、従来のものに戻すという事で、社長から承認を頂いた。』
すると、『おおっー!』
と、みんなは話し出す。
『だから、話は後でしてくれ。以上が昨日、みんなとの約束だったよな。俺はそれを実行した。今度は俺からのお願いを聞いてもらうだ』
『なんですか?』と、社員が聞いてきた。
『10日間で1000万の売り上げを作って欲しい。新規でも、リピートでもいい。なんでもいいから、1000万だ』
『それがお願いごとですか?』と、聞いてくる。
『難しいか?』と、俺が聞くと
『分かりません』と言ってくる。
『分からないか?でも、営業マンだろ。この人数がいれば何とかなるだろ。』
というと、
『やる努力はします。』と言う。
『ありがとう。助かるよ。』と、俺は言う。本来なら、ふざけんな、と言いたいとこだが今は必要ではない言葉だ。
むしろ、ありがとうと言う言葉が効いてくるはずだ。
『みんなはどうだ。』と聞くと、『はい!』と返答が返ってきた。
ヨシ!
ここで畳み込む。
あの、30万で。。。。
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