融資申請書を見た。
申込金、二千万と書かれている。
そして、継承者。
なんだ!
〇〇 〇〇、と書かれている。
俺の名前だ。
事実、社長には確かに子供はいるが、まだ小さい。
年を取ってからの子供だ。
会社全体を見ても、年齢層は高い。そこで、俺の名前が書かれているという事か。
まぁ、いいよ。そんな事。
俺は、しぶしぶ出した通帳を開いた。
俺が休む前からの入出金。
酷いありさまだ。
私的流用。
出納帳に書かれているものは、ただ、デタラメのもの・・・
残高、150万。
今日は、10日。
25日には社員への給与を支払がある。
『今月の人件費の支払い額は?』と聞くと
『約1200万と幹部の方々の分です。』と、経理が言った。
『社長、どうするおつもりですか?』と聞くと、
『この二週間で何とかするしかないだろ。』と、半ばやけになっている。
『二週間でできますか?ホントにそう思っているんですか?』と、聞きなおすと、
『やるしかないだろ。だから、お前を呼んだんだ。』と言ってきた。
俺は、『だから、ここにいる役員はやめさせようとした俺を呼んだんですね。』と、言い返した。
皆、一瞬、驚きの顔で、また、下を向いた
こいつらも、私的流用にかんでいると、俺の絶対的感覚が働いた。。。
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