俺は、皆に謝罪した。
『すいませんでした。健康管理がなっていない為、ご迷惑をかけて』
と、頭を下げた。
『本部長、そんな事やめてください。』と、言ってくれる社員もいた。
しかし、こっちを見ない人間もいる。
それはそれでいい。
会社の派閥を嫌う、完全なるトップダウンを嫌う、俺もそれくらい分かる。
そういう生き方しか出来ない人間もいる事を・・・
対極にいても、どことなく自分と似ているようにも思えた。
しかし、今、俺がやるべきことは、この状態をどう打開していくかということだった。
長年、こういう職場で働いているとダメになりかかているものを再生すのは難しい。
しかも、崩壊寸前のこの状態では・・・
ある種、ここまで崩壊した意味すら分からない・・・
俺は、今日一日の中で、外せない用がある人間がいるなら挙手してくれと言った。
しかし、手を挙げる者はいなかった。
そんな!!!
30名以上の営業マンがいて、手が上がらないことに驚いた。
俺は、『分かった。今日は一切の営業をやめる。今日やる仕事は、どうすれば、売り上げが上がるか考えよう。不満でもいい、対策でもいい、してもらいたことがあれば言ってもいい。そんな一日にしよう。』
といい、事務員に近くのホテルにある会議室を直ぐに抑えさせた。
ここは、商社や関係者とも使うホテルなので、融通が利く。
一時間後、〇〇ホテルに集合しようといい、俺は懐かし感じのする自分のデスクに腰を下ろした。
どうするべきか?
つづく
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