世の中には神の手を持つ医師がいるという、しかし、ホントの名医とは




俺  :『漁に出れたよ。マグロじゃないけど、釣れたよ。』

と、俺はバカみたいに勝ち誇って医院長に話をした。




すると、医院長は今までに見たこともない顔つきになり他の患者に聞こえるくらいの声で、


医院長:『バカヤロー!何考えてんだー!』



医者のくせに、患者にバカヤローは、まずいだろ!


俺  :『何、そんなにムキになってんだよ。ピンピンしてんじゃん!』



医院長:『何が漁に出ただ!なんで、俺のいう事を聞かないんだ!』


聞いてんだろ。

土、日は別にして約束通り、二日に一度病院には来てるし、何、怒ってんだよ。

と、半ば俺はふて腐っていた。すると、


医院長:『過呼吸が一日に3度も出るなんて異常だと思わないのかー?』


俺  :『そうだけど・・・言われた通りやったよ。』


医院長:『夜中に過呼吸が出る前の事から話をしろ!』


なんなんだよ、このジジイ!


今日はやけに機嫌が悪いじゃねぇか。


かみさんと喧嘩でもしたのかよ。

そんな事を思いながら、言われたように全部を話した。



特別な事なんてない。はずだけど・・・・・



医院長:『お前、死ぬとこだったんだぞ。分かるか。』


俺  :『気にし過ぎだ。俺は大丈夫だ。』


医院長:『俺はお前のサポートをすると約束した。それは医師としてだ。』


医院長:『でも、お前はスタンドプレーをしている。この意味が分かるか?』



何言ってんだよ?


医院長:『俺はお前の医師だ。お前が俺の事を医師として認めないなら他の医師の処に行け』


俺  :『なに?どうしたの?なに、さっきから怒ってんの?』


医院長:『怒っているんじゃない。お前のやってることは鬱状態より怖い事なんだよ。』


医院長:『過呼吸のほとんどがストレスが蓄積されて発作として出るんだ』


医院長:『つまり、お前のストレスがいっぱいになったことを意味してるともいえる』


医院長:『それを、お前は強引にねじ伏せた。それが、また、ストレスになり悪循環になる』


医院長:『お前がいくらカッコいいこと言おうが、一時的なもので脳や体への負担ははかりしれない』

医院長:『以上だ。これでも俺の言ってる意味が分からないなら、他の病院を当たれ。』



そして、医院長は看護師に次の患者さんを呼べといい、俺は診察室を出て、処方箋をもらい歩き出した。


最悪な感じだ。なんだよ。どうすりゃいいんだよ。


医者のくせして、患者を放り投げやがって・・・


しかし、冷静でない俺は、冷静になった俺に打ちのめされることになる。


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