決意とは重大な事をしっかり決める事
もう、かなり時間が経っただろう・・・・
看護師さんがやってきて、『まだ、考えてる?』と、優しく聞いてきた。
俺は、頷くだけ。。。。。
『点滴、まだ残ってるわね。じゃあ、もう少し考えてね。』といい、出て行った。
俺はやるべき事をやってこうなったのか?
俺は仕事というものの犠牲者なのか?
俺は病気とホントに闘ってきたのか?
俺は自らこの病気を悪化させたのではないか?
俺は今までも出来ていたこともやっていないだけじゃないのか?
俺はベットから立ち上がり、右手に刺さっていた点滴の針を自ら抜き医務室から出た。
扉の向こうには、3人が座っていてビックリした顔をしている。
医務膣の扉が俺を追うように開き、『ダメですよ。〇〇さん!』と、看護師さんが言ってきた。
そりゃ、ダメなのは分かってるけど仕方ないの!
俺の気持ちはそんな感じだった。
3人は何があったのかさえ分かるはずもない。
分かっているのは、又、何かしでかしたんだろうという事くらいで・・・・
『もう大丈夫だから・・・腹いっぱいになったよ』と、看護師さんにそう言った。
看護師さんは慌てて扉の向こうに行き、医院長を呼んできた。
医院長:『病院を抜け出した奴は、テレビでしか見たことないよ。特にここではね!』
と言うと、『はははっ』と笑いだした。
3人はなんの事かもわからない。
医院長:『でも、だめだよ。危ないんだから・・針が折れたら大変な事になるんだよ』
医院長:『まぁ、終わったことは仕方がない。コミュニケーション室に行こうか』といい、歩き出した。
メンタルクリニックにはこんなものが、あるんだ。と、感心するくらいの部屋だった。
豪華とかではない。仕事で使う会議室みたいだからだ・・・・
医院長:『では、さっきの形で治療をしていこうね』と言った。
しかし俺は・・・・・
入院はしない!俺は俺のやり方で治す!先生はあくまでサポートだ!
4人は凍りついたように、誰もしゃべらない。
いや、しゃべれないという方が正しいかもしれない。。。
しばらくして、家族は『先生がいってんだら・・』、『どうするのよ』、『我儘もいい加減にしろ』などと、やっと状況がつかめたらしい。
『先生!俺は釣りは待ってられるけど、床屋は嫌いなんだよ』
医院長が、キョトンして聞いている。
『要は、勝手な奴で、変わりもんなんだよ』
医院長:『分かった。でも、はっきり言おう。今は安定剤を投与して判断がつく』
医師として失格かもしれないが〇〇君の事を思うから言わせてもらう』
『また、精神のバランスを崩すと死を選ぶかもしれない!』
『分かってるよ。でも、そうなった時に俺は死を選ばないと決意して針を抜いてきたんだ』
医院長:『わかったよ。そのかわり、しばらくは2日おきに通院だ。いいね!』
俺は、頷いた。
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