人間には決断しなければならない時がある
何分、経ったのだろう?
寝てしまっていた・・・
みんなは医務室の椅子に座っていた。
それと同時に医院長が入ってきた。
医院長:『気分はだいぶ良くなっただろう』と、自信ありげに話しかけてきた。
俺 :『ああっ~ いくらか楽になったよ。』
医院長:『当たり前だよ。私が治療したんだからね』
俺 :『違うよ。点滴が治療したんだよ。』
俺がそう言うと、3人は呆れた顔をしていた。
医院長:『漁師のプライドかなぁ?漁は難しいだろ?』
俺 :『ふんっ!船も出せないからね。』
医院長:『そうだね。今の〇〇君には船は出せないね。初めて会った時だったら出せたかも・・・』
俺 :『悪くなってるなぁ。波が高すぎる。』
医院長:『そう!波が高くなり過ぎてるね。限界じゃないか。』
俺 :『・・・・・』
医院長:『漁師さん達は、台風前に船を陸にあげるよねぇ~』
医院長:『一回、波が落ち着くまで船を上げないか?』
俺には分かった。一人で太刀打ちできる状態ではないと言いたいのだろう。
それに、俺は自分の病気が前より悪くなっている事を理解していた。
そして、次に医院長から出てくる言葉も・・・
そこで、フミヒロとオヤジが、ほぼ一緒に話し出した。が、フミヒロが黙った。
オヤジ: 『なぁ、家じゃ無理なんじゃないか?』
オヤジは俺が休みの日には、よく一緒に釣りに行っていた。
フミヒロが、釣りをあまり好まないので叔父と甥っ子という2人でいつも遊んでいた。
だから、医院長と俺の会話をよく理解していたはずだ。
そこで、フミヒロが『俺もそう思うよ。今まで一生懸命やってきたんだからさぁ』と、言ってきた。
医院長:『はっきり言おう!』顔つきがキリッとした。
医院長:『今の〇〇君には入院が必要になってしまった。』
また、あの感覚だ。この、お客は絶対に契約してくれるという、根拠のない絶対的感覚。
しばらくして俺はこう言った。
少し一人にしてくれないか・・・・・
はぁ~。。。。ここまで来たか。。。。
つづく
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