ホントに静寂だ!
そこで二人で話をしているのだから、一番後ろにいる母にも聞こえている。
母は、本を読んでいた。多分、話は聞いてるだろうが・・・
俺は、なんでも分からい事があれば、聞いてしまうタイプだ。
それが、相手が言いたくないようなことでも、時と場合にもよるが聞く方が多い。
みんなは常識がないとかいうが、俺からすれば好奇心旺盛なんだ!と、言い返していた。
そんな感じな俺は、ある事に興味を抱いてしまった。それが、おのずと言葉になる。
俺 :『神父さん。神父さんって、どうやって食べてるの?』
神父:『ない事はありませんが、生活できる範囲ではないでしょうね。』
俺 :『じゃあどうしてるの?』
神父:『普通ならの話ですよ。さっきのは。。。我々は私物もないんです。』
俺 :『なんなの?それ?』
神父:『しいて言えば、下着、ワイシャツ、神父服くらいでしょうか。それも、神様のもですから・・』
俺には、さっぱり理解できない!200万で、生活してんの!自慢じゃないが、1ケ月で200万以上稼いだことがある俺にとっては、理解不能
神父:『私は神に仕える人間ですかね。人間にはいろいろな考え方がありますから。。。』
俺 :『普通ならって、バイトとかしてるとか?』
神父:『まさか。神父は案外いろいろとしなければならないことがあるんですよ』
俺 :『じゃあ、食べれないじゃん。』
神父:『慎ましていけば、食べることはムリではありませんよ。まぁ、その辺で、いいでしょう。』
俺は不思議だった。世の中にこういう人もいるんだなぁ、と思い・・・
そうか、俺は今まで何の我慢のしてこなかった。
食べたいものを食べ、欲しいものを手に入れ、好き勝手にやってきた。
今は、そのつけが回ってきて試練の時なのかもしれないなぁ。。。
そう思いながら、神父さんに一礼し、出口へ向かった。。。
『また、いらしてくださいね。出来れば、日曜日に・・・貴方と話すことは、まだある気がします。』
神父がそういうと、『また、寄らせて頂きます』と、もう一度、一礼してから教会を出た。
試 練 か・・・
そう、静かに呟き教会を後にした。。。
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