よくここまで、早くしゃべれるなぁという位、Aは、捲し立てていた!


ちなみに、この男の本拠地は渋谷だ。この国の人間は金の転がっていそうな地域に来て、仲間でテリトリーを決め、商売をしている。


東京のスカウトと同じようなものだ。


では、なぜ、Aは自分のテリトリーではないところで起きた事に首を突っ込み、今回のテリトリーの責任者は黙っているのか?


この、Aは国に帰れば俗にいうマフィアだ!しかも、その国の国体で、ある格闘技で3位になった猛者でもある。


そして、なにより、A達の民族間でこの街を全て仕切っているボスでもある。


アジア圏だけでも5人から6人、この街のボスがいて共存共栄で商いをしているわけだ。


Aとは長い付き合いだ。10年来の友だ!

俺が今の会社での正式な肩書が、営業統括本部長となった時、統括本部長?俺と一緒だ!と、笑っていた。面白い男だ。



しかし、今回は俺が友人だから、テリトリーの責任者を怒っているわけではない。


Aのようにしっかりとしたビザを持っている人間もいれば、持っていない人間もいる。


もし、事が大きくなれば警察や入国管理局の人間の目が厳しくなる。そうすれば、他の国の人間にも迷惑をかけることになる。そういう事も考えている。俺も生まれ育った街のルールは分かる。


でも、彼らは分かっていなかった。


責任者が俺のところに来た。『〇〇サン、スイマセンセシタ。タスカリマシタ。30プンシタラ、Aサンノトコロ、イキマスカラ、マッテテクダサイ。』


『あまり苛めないでやってくれよ。まだ、外に出すのが早かったんだよ。』としか言えなかった。

俺がなんと言おうと、変わりはない・・・命まではとらないだろうから・・・



死のうとしていた俺が人の命を心配している。変なものだ・・・


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