苛立ちから、母に『ちょっと、友達の家に行ってくる』といい、夜の町へ出て行った。


母は昨日の病院でのこと、一緒に食事をした事により何の疑いもなく『早めにね』といい、俺を送り出した。


疑いとはいえ、何もするつもりはなかった。



ただ、一人で居たかった。



夜のメインストリートは、サラリーマンやこれから仕事の人達で溢れていた。



なんだか、今、自分が住んでいる世界とは違うようにも感じた。


イヤ!違うと思った。



俺はベンチに座り、ボーっと人の流れを見ていた。


この人達を見ていると生きているんだなぁ~と感じた。


それに比べ俺は・・・


周りから見れば、普通に見えるんだろうか?


タバコに火をつけ、ベンチに座っている俺・・・


最近、タバコの数だけは増えている。


チラシを持った、お兄さんが『御一人様、飲み放題2時間、1980円』と声をかけてきた。


俺は不愛想に『金ねぇよ!』というと、『チェ』と舌打ちをした。


ホントに金をもっていなかったのだが、俺の態度が気に障ったのか、ふざけた態度をとった。


『おい!お前!今、舌打ちしたよなぁ?』と言うと、『貧乏人に用はないの~』とバカにしてきた。


年は俺より一つか二つ若い位な奴だ。


『お前、バカにしてんのか?』というと『想像にお任せしますよ~』と言い返してきた。


完全に・・・・和解案はねぇ~なぁ~!と、思いベンチから立ち上がった。


つづく


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