スカイ・クロラ 夏の終りは押井アニメで
夏の終わり記念で、午後遅く、豪雨の中をアニメ映画を見に行ってきた。
前評判の悪さからすると予想外の大健闘をしている、「ポニョ」ではなく、ポケモン2008でもない。
押井守監督 森博嗣原作のスカイ・クロラというアニメである。こっちも、予想反して、けっこう込んでいた。
攻殻機動隊に代表される押井アニは結構好きだったので、一応、押さえておく意味で、見物にいったわけなんだけど・・・
ど・・・・ で、これから書くメモの内容が薄々分ると思うけど、・・・・なわけだった。
実は、原作の森先生の推理小説は、あまり好きではなく、スカイ・クロウだけは、多少ノリが違うので、シリーズは読んでいたんだけど、まあ、ラノベ感覚のSFまがい小説で、読んでいて、中学生が好きそうな雰囲気で、大人向きではない と思うのだが、森先生は、軽い流行推理小説作家では終わりたくなく、もちょっと、作品を見ざしたいんだけど という途上の作品という感じだった。
これのアニメ化ということで、多少頭が痛い部分があるんだけど、気がついた所を忘れないうちにノートしておこう。
1、CG部とセルアニメスタイルの一体感のなさがすごい・・・イノセンスでもそうだったけど、この作品で、一層、そのかい離感が加速されたね。背景とCGの密度はすごく高いのだけど、さざえさんの延長上のような平板な人物の表現は、なんだかこの作品に限っては、すんごく変に感じた。
CGのクレジットで、ポリゴン・ピクチャーズが出てきて、なんだかすごく懐かしい感じ・・・
古き良き、CG大艦巨砲主義時代のイメージですね。
CGのテクスチャーマッピングによる、機体のウエザリングも・・・なんだかプラモデルみたいで、もっと別の表現あるといいね。
制作は、プロダクションIGで、なんだ、戦闘妖精ゆきかぜ じゃないかい。
戦闘妖精ゆきかぜ のほうが、もうアニメ化されてるけど、押井監督向きだよなー。
2、プロペラ戦闘機のモデル設定が、第二次大戦の末期・・・ターボがついて二重反転ペラという、重戦闘機のイメージになっとるが、こういう設定では、一撃離脱が主流で、格闘戦はありえないだろー という印象。
あきらかに、ターボチャージャーが搭載されている戦闘機もあるんだが、キーンというターボ独特の音が聞こえない・・・ 翼の機銃の薬きょうが排出さてる絵を描く芸のこまかさと、この辺りが妙にアンバランスだぜ。
それに、低空の格闘戦で、ターボ????
格闘戦にするんなら、複葉機の最後の時代あたりの雰囲気なんではないかね?
あるいは、アクロバット用のピッツ・スペシャルみたいな雰囲気とかねー。
アニメの戦闘機のプロトタイプも、機種がフォッケ・ウルフで、後ろ半分がサンダーボルトとかP51風、散華は、なぜか風防前半分がメッサー、あるいはXーWINGってー感じ。 あちらこちらのつぎはぎイメージだったね。
IDデザイナーのこだわりとして、あえて重箱の隅をつっつくと、前の断面が完全に角のたった矩形で、後半が水滴型の風防なんて、まったくものづくりセンスないんだけど、ここが、リアルなものづくりデザイナーと、アニメのメカデザイン屋の違いだな!
さて、ストーリーですが、原作読んでると、原作のまとまりの無さもさることならが、あれれ という感じ。
読んでないと、わからなくて、あれれ という感じでしょうーねー。
あれれ です。
3、夜のバー描写とか、ダイナー描写は、押井風でなかなか濃く表現できてたし、部分的には良かったですね。
4、ヒコーキアニメとしては、宮崎アニメの 豚 のほうが総合バランスで上手だと思うったね。
あえて言えば、空戦アニメは、エリア88のほうが面白かった(アニメ的にですけど)し、航空アニメとしては、
おパンツアニメで有名な ストラトスフォー のほうが、マニアックだったね。
5、空戦シーンは、空戦ゲーム的なつくりで、これなら、ゲームのほうがいいかも という印象も。
結論としては、敬愛する押井監督は、大人のストーリーで、夜の街と薄暗い風景が多い設定が何故か似合う
のではないかと思うのだが、それじゃ、イノセンス そのまま じゃないかと言われそうだが、実はそうーで、
そこから脱出して新しい表現したかったけど、子供と昼間の明るい風景で、すべった というのが実態ではないだろうか?
年期の入ったヒコーキファン兼相当ディープなSFファンのIDデザイナーのオイラが見る とおいうのは、この映画にとっては不幸なことであるのは自覚してるんだけど、アニメ屋のこだわり・・・が多少づれてるんでは?というは事は言えるね!
ちなみに、オイラは職業と年齢の枠を超えて・・そこいら辺のアニメファンの中高生よりは、相当な本数のアニメは見ていて、ラーゼフォン とか 青の6号 とか語れるので、まあ、スカイ・クロラについても、これくらい語っても許される?と勝手に自分を許しています。
たとえば、平面的な2Dアニメ描写の人物が、フォトリアリスティックに作画された室内で、表面ピカピカの木製テーブルの上に 2Dの平面的描写方法で、そのまま 「写りこみ」 してるんだ。
CGでのリフレクションマッピングな状態だけど、これは、相当な違和感があったぜ。
攻殻シリーズが良かっただけに、新しい作品は大変なんだろうねと同情しつつ、
まあ、一度見て、確かめてみてくださいね。
名作激レア・エコアニメ 地球少女アルジェナ 匹敵する作品になるかも という余韻を残しつつ。
あ、それとね、アニメの子供に煙草吸わせすぎ!