◎秀亮(ひであき) 対 祖根寿麻(そねかずま)
打撃は激しいが技術はいまいちな二人。祖根は修斗の選手だが、秀亮も蹴りのバランスの悪さは総合格闘家を思わせる。後ろを向いてウッカリ油断した秀亮に祖根のパンチが入りダウン。更に右アッパーで祖根が勝利した。
◎和島大海 対 田中STRIKE雄基
そのファイトはスケールの大きさを感じさせる和島だが、今回はスケール云々の前に強烈なローキックで試合を終わらせてしまった。
◎篠原悠人 対 近藤拳成
何故か時を経るごとにヤンキー風味を増してゆく篠原。攻撃力は共に高いがテクニックは上の篠原がカウンターパンチをうまく当てて効かせ、そのままKO勝ちした。
◎東本央貴 対 泰斗
2回も勝っているのにまたもや闘わされることに憤りつつも他にオファーがないから有難そうでもあった東本。泰斗はかなり慎重な1R。2Rもおびえるような闘いぶりで、見ている方はつらい。東本は技を散らすなどの工夫は見られず、Krestの選手とは思えない。3Rはポイント的にまずいとみた泰斗が打ち合いに出たが、二人ともあのパンチでは……判定は東本。佐藤実行委員長の「1Rからこの戦い方なら……」という言葉が悲しく響いた。
◎愛鷹亮 対 岩下雅大
愛鷹はとにかく距離を詰めてパンチを当てたい。蹴りは一切打たない。対する岩下は上背で上回り、左右のローをうまく放つ。こうなると勝敗は決したも同然であり、的確に攻撃を当てた岩下が判定勝ちした。しかしポイントは意外に僅差だったのは疑問である。それにしても、このレベルの選手がK-1のヘビー級トーナメントに出る出ないという話なのだから恐ろしい。
◎大岩龍矢 対 古谷野一樹
妙にイケメンな古谷野はステップが軽やか。一方の大岩は、最近もたれかかるような相撲ファイトと共に豪快さも失った感があったが、今回は大爆発。所々に見せた強烈なミドルで素早い相手にもペースをとらせず、パンチの連打でプロ初黒星を喫した古谷野をTKO葬した。マイクでは自分の階級である58キロのベルトに挑戦する後輩の西京に負けてほしい気持ちもあるとぶっちゃけたかと思えば、直後に減量がきついので60キロへの転向を考えていることを口にするなど、謎を投げかけてリングを去った。
◎武尊 対 武居由樹
エキシ。
◎KANA 対 エミリー・マシュー
体の厚みが2倍くらい違う。マシューのミドルは的確に入るが、いかんせん軽すぎる。圧力をかけ続けたKANAが豪快KO勝ちした。
◎大和哲也 対 エルソン・パトリック
パトリックは183センチの上背はあまり感じないが膝蹴りの鋭さはすごい。大和はカウンターを狙っている。2Rになんとパトリックの右で大和は左目の上を深くカット。止められかねないと腹をくくった大和はいつもの左ではなく右ストレートで3ダウンを奪い、千両役者ぶりを見せつけた。
◎野杁正明 対 ディエゴ・フレイタス
フレイタスは技術的に優れた好選手。しかし野杁は2R、ボディが入ったところで上段膝蹴り。野杁は上段膝を蹴るときの体勢がコラージュ写真を疑わせるほど自然すぎる。全く見えなかったか、顔面にダメージを受けてふらつくフレイタスに、パンチからのハイキックで畳み掛けKOした。外人はパトリックもフレイタスも無名ながら意外な実力を見せ、予定調和のKO勝ちながらも見ていて面白かった。 †