健介さんと会うペースは、
大体二週間置き。
お土産をいっぱい抱えて
我が家にやってくる。
私や娘達が喜ぶ美味しい食や酒や
抱えてやってくるオッさん。
時には田舎の両親みたいに、
お米や電化製品を
送ってくれることもある。
娘たちは、
そのことに感謝しながらも、
冷めた口調で
「いい人じゃん。」
と口では言うが
家に来ることには
本心はどう思っているんだろう


次女は
飲みながら
楽しく語り合える健介さんを気に入り、
夜の晩酌を楽しみにしている様子。
長女は、、
アイツは
なかなか笑顔を見せない
元々あの子はオジさん嫌いだ。
「親父のせいで、
わたしは世の中のおじさん全てが
無駄にいばったり
武勇伝ばかり語ったり
キモい存在だと思っている。」
ずっとそう言っていた。
「じゃあ、
なるべく外で会おうか。」
わたしが提案すると、
「おじさん嫌いは
健介さんのせいじゃないから、
気にしないで呼んでいい。」
とは言う。
挨拶だけは笑顔で返すが、
あとは基本素っ気ない。
話しかけられれば
答えるけれど、
基本あまり寄って来ない。
ご飯だけ食べたらとっとと
背を向けて1人の世界。
いつもは
明るいねえちゃんなのに。
なんか思春期の息子みたいで、
ホント
親の顔が見てみたいと思う(笑)
長女が
高校1年の頃だったかなぁ。
仲良しの友達のママが
再婚した話を聞いて
「わたしは、
ママがもし再婚したら、
パパもパパだけど、
あー、ママもママなんですね、
はい、もう大人なんて信用しない、
自分の幸せしか考えてない、
はい、きもい、さようなら
ってなるわ。」
と、言っていた子。
当時のわたしは、
お付き合いをしていた人が居たけれど
長女を失望させるワケにはいかねー
娘だけには嫌われたくねー
そう思って、
もちろん紹介なんてできないまま、
お別れに至ってしまった。
ハタチを過ぎたあたりから、
「ママも寂しかったら
彼氏ぐらい作ったら?
でも再婚はやめてよ。
わたしは一生父親はいらない。」
と、なり【進化①】
社会人となってからは、
「長いことさー、
1人でずっと頑張ってきたんだから、
老後世話してくれる再婚相手
そろそろ探したら?」
と、なり【進化②】
ロサンゼルスへ
ダンス留学していた昨年、
健介さんの存在を知った長女は、
「よかったじゃん。
ほっとしたよ。」
と。【進化③】
彼女なりの成長の中、
進化を遂げてくれてきた。
母子家庭歴14年。
どうしても
母娘の絆は深いのだ。
まぁ、
わたしもどんなクソ娘だろうが、
腹を立てながらも
幾つになっても可愛い親バカだが、
娘達も
「ババアは衰えたなぁ」と口は悪いが
母ちゃん大好きっこだ。
時にはそれが
自立の足かせにならぬよう、
できるだけ
ベッタリにならぬよう、
娘達がしっかりと二本足で
自立できるよう、
まずは、
わたしが精神的に子離れしなきゃな、
と決意し、
健介さんを紹介もしてきた。
本当ならば
外で会った方が気が楽だ。
家だと
片付けもせなならんし、
ご飯の用意もせなならんし、
みんなにそれぞれ
気を遣わなならんし、
楽そうに見えて
母さんは結構気疲れするのだ。
健介さんに、
「長女、
感じ悪くてすまんねー。
たまには外で会わない?」
と、提案したら、
「そうだね。
たまにそうしようか。
気を遣わせちゃうもんね。」
とは、言うもののー
結局毎回、
ためらうことなく
我が家に喜んでやって来るオジさん
夜も誰よりも早く
誰よりも幸せそうに熟睡している。
たいした人だわ(笑)
「心開いてもらうには
時間がかかるからね。
ゆっくりいこう。
大丈夫大丈夫。
○ちゃん〈長女〉は優しい子だから
今葛藤してるんだよ。
慌てない。気にしない。」
そう言って
デンと構える
優しい大らかなオジさん。
一昨日の夜、
仕事先の長女が
急な腹痛から早退して帰ってきた
健介さんも心配して
2人で駅まで迎えに行った。
こっちを見るなり
我慢していたものが溢れ出したのか、
道で号泣しだした長女
コロナの影響もあり、
仕事の現場はみんなピリピリで、
春からストレスの塊りだった模様。
普段はアホ話ばかりで
大事なことは
なんにも言わないんだよね。
てっきり
楽しく働いているのかと思って
気づいてあげられなかったね。
ストレス性急性胃腸炎だった。
「よっぽどストレス溜めてたんだね。
オレも居たのに
素直に泣けてたってことは、
少しだけ心開いてきてくれたのかな?」
ポジティブなオジさんは喜ぶ
「そうね。それもあるし、
ただ単に
よっぽどお腹痛かったんじゃない?(笑)」
と、ちょっとイジワルに笑って返すわたし。
「そうかそうか。
まぁ、どっちでもいいさ。
みんなが健康なら。
はっはっはー。」
と、幸せそうに昼寝してた。
なんていいカビゴン様なんでしょう(笑)
そうね。
時間かけていきましょ。
長女ちゃん、
貴女にも、
悲しくて泣きたい時に
そっとでっかい背中を貸してくれるような
優しくて心の安定した強い彼氏くんが
早く現れますように。
こっちは、
まぁ
焦る理由もないし、
ボチボチいこうか。
