2回目の精液検査は、また厳しい結果でした。
結果の説明が終わると、先生がパンフレットを
見せながら話を続けます。
言葉を選んでいる様子で、
「40年前なら『子どもは諦めてください』と言ったでしょうが、
今は不妊治療の技術が進んできています。
不妊治療で生まれてきた人たちも、結構な年齢になっていますが、
現在まで問題なく暮らしています。手はあるんですよ」
先生が見せてくれたのは、不妊の基本知識がまとめられた冊子と、
「男性不妊外来」のパンフレット。
「まずは、原因を詳しく調べてもらいましょう。
紹介状を書きますから」
診察室を裏から出て、受付近くの椅子に戻る途中。
トイレに立ち寄ります。
患者さんも多い時間帯だったので、
声は抑えましたが、
1人になると涙が止まりませんでした。