火葬にされたお骨は四十九日まで家の仏間に安置される。ちなみにその家の屋根の上にはまだお骨になった方の霊がいるため屋根に登ったり、何か載せたり…つまり雨漏りなどの修理もやってはいけないそうなのだ。
 
また、地域性なのか、宗派によるものなのか、舅の葬式の翌日から四十九日まで毎日、お経を唱えなくてはならないということを私メは初めて知った。
 
とはいえ、一般的に読経ができるような人物はそういないと思う。(葬儀委員長7回の経験者の伯父、伯母は僧侶と一緒にお経を唱えていたが… 汗 )
 
なので最近は、お寺がカセットテープと教本を貸し出しているのだ。(カセットテープというのが時代を感じさせる。前の代の住職が吹き込んだものらしい)
 
夕食が終わると、近所にいる姑の兄弟や、例の伯母にこき使われていた夫のいとこ、エーコちゃんがやってきてくれた。
 
仏間に集まり、夫がテープのスイッチオン。姑は鐘をならしながらお経を唱える。(姑もある程度は唱えられるらしい)
 
しかし、テープに吹き込まれている読経が、教本の順番でなく、あちらこちらにトンでるものだから、途中でどこを読んでいるのかわからなくなってしまったのだ!!
 
私メもそうだが、叔父(姑の弟)もエーコちゃんも
 
「あれどこなんだろわからないな~…」
 
といいつつ教本を一生懸命探すのだが、なかなか見つからない。
 
やっと見つけても、テープの読経はまた好き勝手なところにいってしまい、またまた探す…といったことが繰り返された。
 
30分ほどして、ようやく読経は終わったのだが
 
「も~、あっちこっち飛び飛びだから、どこを読んどるのかわからんっ」
 
とみんなで言っていた。
 
この教本は一般庶民から見てちと不評であるが、昔の箇所に、いろいろお経が加わったから、それを手書きでコピーして貼った個所があったり、順番が変わってたり、お寺側も苦労しているらしい。
 
これを四十九日まで毎日行わなくてはならないのだ。
 
ある意味、以前流行った『ビリーズブートキャンプ』 走る人より難易度が高いかもしれない。
 
30分の正座で足がしびれた私メはそう思ったのであった。
 
 
 
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