最初は伯父も息子夫婦に気をつかっていた。しかし数年後、お嫁さんのご両親も介護状態に。子供は娘しかいなかったため、姉妹交代でご両親の面倒をみることになったのだ。
 
お嫁さんも時間があるときは、伯父に食事をつくっていたのだが伯父が自分で弁当を買ってくることも多くなった。
 
介護なんだから仕方ない。伯父は元気なんだから自分のできることは自分でやらなくてはならないのに、
 
「嫁なのに嫁の務めをしない!!」と激怒りむかっ
 
気に入らない嫁の作った食事など食べたくないと、そのまま生ごみとして捨てるようになった。食べ物を粗末にして…とても戦時中を生きてきた人間とは思えない。
 
孫の結婚が決まった時も、「できちゃった婚」でしかも相手が学歴のないヒトだったのが気に入らず、カレンダーの結婚式の日に…
 
『呪いの日』(ひょえ~~っ!!)と赤字で書いたり…
 
最終的には朝晩、顔を合わせても挨拶すら返さずに、ソッポを向くようになったのである。
 
息子家族は精神的に参っていた精神科で診てもらうと…
 
伯父と離れるようにアドバイスされたそうだ。
 
まぁ、仕方ない。自分の気に入らないことがあると「呪ってやる」と平気で言ったり、暴言を吐いたり…息子が説得しても全く聞く耳を持たない。悪いのは全部まわりの責任なのだ。
 
…自己愛のヒトの典型的な例である。
 
こうして息子家族は別居することになったのだが、伯父は怒り狂い伯母が亡くなった時に相続したお金を返せと言い出したのだ。
 
相続して何年もたつのに、遺産を返せなんて無謀であるが、息子家族も伯父とは絶縁する覚悟だったため引っ越しの当日居間のテーブルの上に相続したお金をまるまる置いて去って行ったのである。
 
…そして次に犠牲になるのは娘家族であった。