馬に乗ってもぐるぐる回る。男子の求婚が礼にかなっている。これを頼ってその協力を求めて事を行えば万事に吉でよろしからぬことない。道理に明らかな所業。陽剛不正、せっかく君位に近い重職に在りながら才徳がそれにかなわず、初六の小人と相応じこれを籠用して失敗を招く。鼎の葦が折れ、君公からの贈り物である鼎中の觫(ご馳走)をひっくり返し、恥ずかしさで顔色が渥然となる。凶である。まことにどうしようもない。剥がますます進んで壯上の人の皮膚にまで及ぶ象だから凶である。切に災いが身近に迫る事である。陽剛不中正 五の君位に近くこれを凌ぐ程の勢いだから君に随って望むところを得られてもそれがかえって嫌疑を招くもとになる。だからその行為は貞正であっても凶。ただ心に誠があり、しかも道義を取りまもる聡明さがあれば、何の咎もあろうはずがない。かえって今日。聡明さのおかげ。柔順居正、剛に過ぎる九三の上に乗る点では不安な地位で、あたかも鴻が水を離れて乗り慣れぬ木の枝に進んだようなものであるが、幸いにしておのれ自身は従順で正を守っているから、その点ではおなじ木でも桷になるような大きく安定した枝に身をおちつけ得たようなもので、咎はない。従順で人に巽う徳をもっているからである。