柔順居中さして容易でないせよ獄を治めて事を全うしうる。つまり膚肉程ではないが腊肉・乾胏程堅くない乾肉を噬んで黄金を得る象。貞正を守り事を厲うんで戎懼すれば咎はない。その行いが当を得ているからである。陽剛中正、井戸の水が清く澄み、湧き出る冷たい水が人に飲まれるようになった状態。人君の功徳が善美で衆人がその恩沢を蒙るのをたとえる。徳が中正である。陽剛中正、険難のまっただ中に在るので大いに蹇みはするが、六二の朋が来て助けてもらうことができる。中正の節操を保っているからである。陽剛中正、无妄なるうえにも无妄の人であるからその態度に徹すればよろしい。例え病気にかかっても薬など服用せずに治癒の喜びを得る。无妄の時に薬を服用する必要はない。剛中居尊、鴻が安泰で高い丘陵に進み得た象。ただ婦たるべき正応の六二が三・四にはばまれて、なかなか親しみあう機会を得られず、三年もの間、子を孕むこともできないままでいる。しかしながら結局において邪は正に勝つことはできないのであるから、最後には望みを達し得られて吉である。願うところを得られるということである。