頑冥にして思い上がった者の象。これに対する教育の態度は強硬で攻撃的であるべきだが攻撃的なるあまり却って寇害となるようであってはよろしくない。しかし外からの寇すなわち誘惑を防いでやるためにはこの強硬な態度もまたよろしい。心互いに相順がう。柔順居正、革命成就の秋であるから、その事業に参与した君子・有位有徳の士人の功績は豹の毛が秋になって美しく変るように輝しい。また無位無徳の小人なら面持を革めて新しい君主のなすところに隋従すべきである。ただし革命の事業は重大な事であるから、さらにそれをおしすすめてしばしば民生を疲労させることは凶である。じっとしてその成果を亨受していれば貞正で吉である。陰柔居極、初剛に最も遠くしかも正応を持たぬのは最後まで迷って善に立ち返りえない象だから凶である。このようでは災にかかるであろうし、この態度で軍隊を動かせば最後には大敗を招いてその累を国君にまで及ぼすから凶である。十年たっても敵国を征伐することはできぬであろう。君主としての道にもとるからである。論考行賞の道を言う。戦いに勝てば大君たるもの命を下してそれぞれの分に応じある者には諸侯として匡を開かせある者には卿丈夫として家を受けさせるべきであるが例え功績があっても小人は任用してはならない。大君には功績を正当に評価せよ。小人は必ず国家を乱すようなことをしでかすからである。