柔順居正、王者はこのような順徳有能の人を登用して都の西にある山で祭を行うべきである。必ずや吉であって咎なきを得るであろう。順調に事を行ない得るからである。陽剛無応、剛毅で私的な係累を持たぬのであるから貞正に无妄の態度を取り保っていれば咎はない。堅固にそれをとりたもつ。柔順徳正、初九に正応あり、至って申し分のない態度で人に臨む象だから咎はない。位地が正当。陽剛不中正、何事につけてもその求める所を得られない。例えば狩猟に出ても獲物がないようなもの。居場所が当を得ていないのだから、どうして獲物が得られようか。陽剛ではあるが不中不正、小人を決去する意志はあっても卑弱であり、たとえて言えば尻の皮膚がむけてしまって坐ろうにも落ち着いて坐れないようなありさま。思い切っていこうとしてもつい次且(逡巡)してしまう。しかし羊飼いが羊を牽く時にその群行性を利用するように自分一人で行こうとせず他の諸陽の君子と共同行動を取る事を心がければ悔いも自然と消滅するであろう。問題はそのように行動せよと言われながらそれを聞く耳を持たぬ愚かさである。位地が不当。聡明さが足らぬ。