身延線竪堀駅からの「富士さんぽ」~富士駅「身延線の乗務員が考えた500Kcal弁当」(500円) | 駅弁ブログ ライター望月の駅弁いい気分

身延線竪堀駅からの「富士さんぽ」~富士駅「身延線の乗務員が考えた500Kcal弁当」(500円)

ライター望月の駅弁E-KIBUN

世界遺産登録に向けて盛り上がる「富士山」。

鉄道と富士山の相性というのも、これまた良好。

今回は、駅近の富士山ビューポイントの1つ、

こんな景色が見えちゃう所へ駅からぶら~り。


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出発は、東海道線富士駅の1・2番線。

身延線の普通列車に乗り込みます。

20~30分おきに運行される列車は、

ほとんどが西富士宮行ですが、

日中は、たま~に甲府行もあります。


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発車までに時間があれば、列車の進行方向とは

逆サイドに足を運んでみたいもの。

列車の停止位置より先に、東京方面に

ずいぶんとホームが伸びていて、

左に弧を描いています。

この理由はまたあとで・・・。


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身延線の電車は、富士を出ると、

しばし東海道線と並走、やがて右へ弧を描いていきます。

正面に見えるのは、身延線の車庫・富士運輸区。

小さい頃、同級生のお父さまが、

富士運輸区にお勤めだったこともあり、

何度か、構内へ入れてもらって、

車掌さんの真似事みたいなさせて貰ったことがあります。

まだ、ゆる~い時代だったんですよね。


そんな富士運輸区が、先ごろ「駅弁」を作っちゃったんです。

新幹線のアテンダントさんがプロデュースする駅弁は

何度か聞いたことがありますが、

運転士さんの「駅弁」は、実はかなりレア。

思えば、身延線はワンマン運転がほとんどなので、

路線バスと同じで、運転士さんが

お客さんと触れ合う機会が多いんですよね。


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その名も「身延線の乗務員が考えた500Kcal弁当」。

乗務員さんの社内における

「食生活改善プロジェクト」の1つとして出来た駅弁で、

富陽軒と共同開発、4月下旬から5月にかけて

在来線の『富士駅限定』で販売されました。

掛け紙には、おそらく西富士宮~沼久保間を走る

特急「ふじかわ」をイメージしたと思われるイラストも・・・。

記念駅弁以外で、これほど身延線に特化した駅弁は、

私が知る限り、今までに見たことがありません。


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さらに掛け紙には、開発に当たったとされる

富士運輸区の運転士さんのイラストも!

仮にもしも、実写に近いとすれば、

身延線の運転士さんはイケメン揃いとなります。


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ランチをイメージした駅弁ということもあって、

この日、富士駅1・2番線の富陽軒売店に

搬入されたのは、午前11:45ごろ。

調製された数は、わずかに7個で、

激レア駅弁といっても過言ではありません。

富士12:08発、特急「ふじかわ5号」甲府行の

お客さんには、何とか間に合った感じ!?


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さて、掛け紙を外しますと・・・なんと2段重ね!

上の段がおかずで、下の段が十六穀米でした。

何となく、女子っぽい感じを受けますが、

鶏つくねや鶏の大葉フライなどを入れ込んで

男子も満足の肉食駅弁に・・・。

ヘルシーさは否めませんが、ワンコイン500円で、

これだけのバリエーションのあるおかずが

いただけるなら万々歳!

1ヶ月ちょっとで販売が終了してしまったのが

悔やまれるところです。

ぜひ今後、このコラボは続けてほしいもの。

富士山らしく223Kcalでは少ないので、

特急「ふじかわ」にちなんで「373kcal弁当」とか、

身延線らしく、そして、遊び心のある駅弁で、

富士山周辺を盛り上げたいですよね。


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なんたって、リアルな「富士山」を眺めながら、

駅弁が食べられる路線は、日本中探しても、

そんなにないんですから・・・。


んな訳で、最初の駅・柚木を出ると、

富士山に向かって走り出す身延線。

前身の富士身延鉄道・創設者の一人には、

富士急行の堀内良平氏もいたことを考えると、

世が世なら、富士急行線だったかも!?


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今回は次の駅、竪堀(たてぼり)で降りて、

西富士宮行きを見送り・・・。

竪堀は高架駅なので、

絶好の富士山ビューポイント。

しかも、列車がおよそ20分おきに運行され、

手軽に列車と富士山を撮ることが出来ます。


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程なくやってきた、下りの特急「ふじかわ」を

後追いで撮影・・・。

ちょっとシャッターを押すのが早すぎました。

鈍足特急で知られる「ふじかわ」ですが、

この区間は線形もいいので、

身延線の最高時速85キロで、走り抜けていきます。


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この竪堀駅から東へ5分ほど歩くと、

「富士緑道」なるものが・・・。

しかも、「旧・竪堀駅広場」とあります。

実はココが、1969年までは「竪堀駅」だったんです。


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反対側を見ると、どうやらココが

線路が通っていたっぽい植え込みでしょ?


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「富士緑道」は、1969年・昭和44年に、

身延線が西回りにルート変更された際に誕生した廃線跡。

冒頭の富士駅・身延線ホームが、

東に延びていたのは、このころの名残りなんですね。

一見すると、ただの遊歩道ですが、

微妙なカーブの具合や橋脚、

道路との交差部分などに、

かつての線路の面影を感じられます。


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しかも、この「富士緑道」、

「富士山」を正面に眺めながら歩ける廃線跡。

この時期は、ツツジとアジサイの共演が楽しめますね。


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おっ、竪堀駅から歩くこと15分ほど、

現在の身延線の線路が見えてきました。

「富士緑道」を歩き切った先には・・・?


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冒頭でご紹介した身延線を代表する撮影ポイント、

「潤井川(うるいがわ)橋梁」が見えてきます。

廃線跡探訪を楽しみながら、

富士山と電車の写真も撮れるワケ・・・。

橋もよく見ると、手前の線路の柱が鉄製で、

奥がコンクリ製の柱になっています。

つまり、手前の線路が単線時代の鉄橋で、

奥の下り線が後から作られたことが分かります。


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さらにグッと寄って、電車メインで撮影。

本当にいい時期や特別な列車が走る時は、

多くのカメラマンで賑わう場所でもあります。

竪堀駅~富士緑道~潤井川橋梁の間は、

富士山満喫さんぽが愉しめる往復30分。

鉄道旅の途中下車でも立ち寄り可能な、

まだブラッシュアップできる観光資源ですね。


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再び、「富士緑道」を竪堀駅に戻ることにしますが・・・。

実はこのエリア、私が通っていた高校の近くなので、

ちょいと土地勘があったりしまして・・・。


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「富士緑道」の旧竪堀駅広場から、

道なりに東へ向かいますと・・・。

この辺りに、「高柳」という焼きそば屋というか、

駄菓子屋ががあったはずなんだけど・・・。

今どきの高校生は、焼きそばより

「今でしょ!」なんですかね。


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その足で、母校を訪ねてみました。

訪れるのは、10年ぶりくらい。

母校の新聞部から、人物インタビューの取材を受け、

ラジオのお仕事について、色々喋ったことがあります。

夏の高校野球の試合は、当ブログでも

毎年レポートしてますけどね。


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ちょうど学園祭をやっていました。

訪ねてみたのは、私自身がやっていた20年前以来。

今年は「ZERO」というテーマなんですね。

全校投票で決めたそうです。


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最近は、アニメチックなポスターなんですね。

ちなみに、私の頃にポスターを描いてくれた方は、

アニメ・ドラえもんの監督さんになっています。


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イロイロ思ったことはありましたが、

20年前と今を単純比較出来ませんよね。

今の生徒さんは、今なりに頑張っているんだと思います。


私が見たかったのは、学食の状態で、

20年前は、駅弁の「富陽軒」が入っていて、

富士駅の駅そばと同じものが、

安価で食べることが出来たのですが、

現在は、同じ市内の料理屋「角山」が入っていました。

一気に興味が覚めてしまったので、

30分そこそこで、「竪堀駅」に戻ります。
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アレ、この建物は、元々「ぐりどん」という喫茶店だったはず。

「タッチ」パラっとめくって、カレーを食べた記憶しかなく・・・。


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富士山のすそ野までいっぱい観られるのが、

静岡側の「富士山」の特徴。

夏富士は観られないことが多いですが、

せっかくの世界遺産、途中下車しながら、

「富士さんぽ」を愉しんでみては!?