ニーズを先回りすること
かつて、下の写真に映っている彼を、僕は「ラー」と名付けた。

※ご参照
http://ameblo.jp/ekbb/entry-10268704774.html
炒飯などの付け合わせに出てくるスープで、
ラーメンの麺がないものだから、
要は「ラー」ということだろうという思考に基づいたものだ。
当時の僕には彼のソロデビューを歓迎する気にはなれなかった。
今日、冷たい雨に少しずつ温度を下げた空気が、
ジャケット越しに僕の身を突き刺して、
久しぶりに「寒さ」を感じた頃。
前回の記事とは別の店だったのだけど、
会社から1~2分の距離にある中華料理屋で、
野菜炒めを注文。
何だか少し久しぶりの、「ラー」との再会だった。
温かいものを無性に求めていた僕は、
いつの間にか先入観をなくして、
彼を彼と意識せずに、思わず口に運んだ。
おいしかった。
この店の「ラー」も何度か口にしたことはあったけれど、
ここしばらくの間で、最もおいしいと思えるくらい、
おいしかった。
もちろん彼自身の成長も多少はあるとは思うけれど、
おそらく店の雰囲気から考えると、
イノベーションは起きていない。
要は、感じる側の、受け手のニーズの問題なんだ。
改めて「ニーズ」というものの重要さを感じる。
「ラー」のソロデビューに対し懐疑的だった僕の心を、
こんなにもほぐしてくれるのだから。
ところで、時として、
「言葉」として表れたニーズは、
必ずしも正確に、本当のニーズを表していないことがある。
例えば僕の場合、
温かいものを求めているのであれば、
「肉野菜炒め」ではなくて「バターラーメン」が、
ひょっとしたら正解だったのかもしれない。
いざスープを口にしてみて初めて、
僕はこんなにも温かいものを求めていたのかと気付く。
でもその時には既に、
「バターラーメン」へ方向転換するには遅く、
時の流れの無情さに、一人涙することだってある。
だから、ニーズを先回りした提案が大事なんだ。
お客様の本当のニーズはこうだから、
こちらの方がよりニーズを満たせるのではないか、という提案が。
肉野菜炒めを頼んだ僕に対して、
年季の入ったラーメン屋のおっちゃん(敢えて愛情を込めてそう呼ぼう)が、
「兄ちゃんは『バターラーメン』食べたいって顔してるよ」
とぶっきらぼうに告げる。
僕は驚きとともに、なぜか少し嬉しくなって、
きっとバターラーメンを注文するんだ。
お客様のことを本当に考えて、
ニーズを先回りして提案するって、
きっとこういうことなんだ。
なんて。
とてつもなくどうでもいいことを、
何だか意味がありそうな感じに表現することは、
僕の一種のリフレッシュ。
さ、気合いを入れ直しましょう。
今日のお供『LA・LA・LA LOVE SONG / 久保田利伸 with ナオミ・キャンベル』