明日のスラムダンク
昔、といっても、4年前くらいか、
実はek-bB's websiteという個人のウェブサイトを持ってました。
まぁ数ヶ月で更新が滞ってしまったのですが。
でも、デザインに関しては、
当時の自分としては相当凝って作ったつもりだったので、
なかなかに思い出深いサイトであります。
で、その中に「non-daily diary(非日常的日記)」という、
まぁ早い話が不定期にアップされる日記みたいなコンテンツがありまして。
そこで、「スラムダンク」について書いたことがありました。
実はちょうどその時、「SWITCH」という雑誌で、
「スラムダンク、あれから10日後――」という特集が組まれていたのです。
さらっと概要に触れておきましょう。
2004年8月10日、新聞六紙に、一斉に掲載された全面広告。
「スラムダンク一億冊突破」の感謝を込めて、
作者である井上雄彦氏が広告主となり、
スラムダンクのキャラクターを各紙に一人ずつ描いたもの。
ご記憶にある方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
その後、期間限定のウェブサイトが開設され、
さらには、三浦半島にある廃校を利用して、
イベントが行われていたのもご存知でしょうか。
そのイベントでは、井上雄彦氏が自ら、各教室にある計23枚の黒板に、
それぞれのキャラクターの、最終話から10日後の姿を描いていました。
実は僕も、そのイベント自体が開かれいたこと自体知らず、
その雑誌を読んで、かなりの衝撃を受けたことを覚えています。
そしてつい、その23枚の絵が描かれたポストカードを購入し、
それは今でも僕の部屋に置いてあります。
で、本題ですが。
今日、アスキー新書から出ている「明日の広告」という本を読んでいました。
インターネットが登場し、普及してからの広告のあり方の変化を、
軽妙な語り口で記してある本で、
広告活動に関わる仕事をしている人には、かなり勉強になると思います。
ぜひ、自分の上司にも見せてやろう、と思いました。
で、読み進めていくうちに、実はその作者の方が、
先述した「スラムダンク」の一連のキャンペーンを担当された方の一人だった、
ということが判明したのです。
判明した、というか、その話が書いてあっただけなのですが。
長いキャリアをお持ちのその方にとっても、
「スラムダンク」の一連のキャンペーンは、
思い入れが深く、そして非常に価値のある経験となったようで、
かなりのページを割いて、そのプロジェクトのことが書かれていました。
会社近くのベローチェでこの本を読んでいたのですが、
「SWITCH」を初めて読んだときと同じく、
鳥肌がたち、身震いしました。
より企画者・制作者サイドの視点から描かれていたため、
そのプロジェクトに参加された9名の方々の、
葛藤と、熱い想いが、ひしひしと伝わってきました。
偉大すぎる作品であるため、
読者一人一人に、自分の「スラムダンク」があり、
生半可なことをやっては、逆に作品を壊しかねない。
そんなプレッシャーの中で、
必死に、真摯に作品と、その読者と向き合って、
作り上げられていったこのプロジェクト。
本当に、本当に生で見たかった。
そのことだけは、残念でなりません。
そのイベントに参加された方の感想の中には、こんなものもあったそうです。
「この時代、この日本に生まれてよかった」
そんなことを言わせることが出来るキャンペーンなんて、
一生に一度、出会えるかどうかじゃないでしょうか。
僕としても心に深く残る広告だったため、
意図せず買ったこの本に、この記事が載っていたことに、
少しだけ運命を感じたりしています。
とにかく、広告に携わっている方、あるいは興味のある方、
「明日の広告」
オススメです。
ちなみに文中の「SWITCH」という雑誌、2005年の2月号です。
もしかしたらどこかで売っているかもしれません。
スラムダンクが好きで、このイベントの存在をご存じなかった方、
こちらもかなりオススメです。
機会があれば、ぜひ読んでみて下さい。