人生を変えたあの一曲
なんとも安っぽいタイトルですね。
「時には昔の話を」と書いておきながら、
昔物語を書くことが予想以上に少なく、
唯一書いたものも、昔の話なんだか、何なんだか。
意外に自分は過去を振り返らないんだな、と
自分の新たな一面に気づいた気分です。
でもそれじゃああんまりだから、と
たまには昔の話でもしようと思い、
安っぽいなと思いながら、こんなタイトルをつけました。
「人生を変えたあの一曲」
僕にとってそれは、中学校の英語の授業で聞いた、
「We Are The World」でした。
中学2年の頃、僕は兄の影響で本格的にギターを弾き始めていました。
Xとか、ルナシーとか、当時兄が聞いていた音楽の影響をもろに受け、
いわゆるヴィジュアル系のギターをやたらとコピーしていました。
それでいて、同時に歌うことが大好きで、
音楽の授業で合唱をする時間は、当時大好きな時間のひとつでした。
まぁ、その頃から自分のルックスには見切りをつけていたので、
バンドをやるならボーカルはないな、と思っていたのですが。
そんなある日、英語の授業で見たビデオが、
「We Are The World」でした。
クインシー・ジョーンズ、ライオネル・リッチー、マイケル・ジャクソン、スティーヴィー・ワンダー、レイ・チャールズ、ポール・サイモン、ビリー・ジョエル、ティナ・ターナー、ジェイムズ・イングラム、アル・ジャロウ、ダイアナ・ロス、ケニー・ロギンス、ボブ・ディラン、シンディ・ローパー、ホール&オーツ、ブルース・スプリングスティーン、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース、スモーキー・ロビンソンなどなど。
その参加アーティストの豪華な顔ぶれは、
今だったら信じられないと思うけれど、
当時はほとんど知識がないわけで、
どれだけすごい人たちが歌っているのかはわからないまま、
その曲が始まりました。
その衝撃は、どう表現したらいいのでしょうか。
その感動は、どう言葉にしたらいいのでしょうか。
兎にも角にも、こんな音楽があるのか、とただひたすらに感動したことを覚えています。
そして僕はそこで、今なお神と仰ぐ、スティービー・ワンダーに出会うわけです。
高校一年の頃、ご多分に漏れず、速弾きギタリストを追求する傍ら、
少し多くなった、自由に使えるお金で、
「We Are The World」のビデオを買い、CDを買い、さらにのめりこんでいきます。
途中ベーシストに転向し、友人の影響もあって、ブルースやファンク、ジャズへと流れ、
そして大学に入り、R&Bに改めて目覚めるわけです。
大学時代には、自分がやりたかった音楽はこれだったんだとばかりに、
スティービー・ワンダーの曲を演奏しまくりました。
少なく見積もっても、15曲は演奏したでしょう。
現代的なR&Bに傾倒した後も、やっぱり大好きな曲は変わらず、
スティービー・ワンダーの「Lately」や「Knock's Off My Feet」でした。
その間、たくさんの友人と出会い、多くの経験をしました。
どれもこれもが貴重で、掛け替えのないものです。
今振り返ってみれば、そんな日々はすべて、
あの日の「We Are The World」から始まっていたんです。
間違いなく私の人生を変えた一曲です。
今はDVDでも出ております。
ぜひ皆さんも、機会があればご覧になってください。
スティービー・ワンダーとブルース・スプリングスティーンが、
掛け合いを行うシーンなんて、
本当に心が震えているのを実感できると思います。