闘病日記57・もし転移したとしても | 役に立つかもしれない立たないかもしれない卵巣癌闘病日記

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2017年5月、明細胞腺癌と診断。卵巣・子宮・大網・リンパ節切除
抗がん剤治療し、現在経過観察中。
治療中の日記をまとめながら投稿しています。

抗がん剤治療が終わってもうすぐ2年。

現在3か月1回の定期健診(血液検査+内診)+ポートフラッシュ。

完全寛解の5年が経過するまで、この定期検診は続く...はず。

 

でも、もうすでに行きたくなくなっている。

 

定期検診は何のためにするかっていうと、再発や転移があった場合に早期発見し、治療をするため...

だと思う。

でも手術前のあの頃と違い、今の私はもし転移があったとしても、再度抗がん剤治療をしたいと思っていない。

 

私のモットーは『やってみなければわからない』。

だから抗がん剤治療をすることに対する抵抗はなかった。

どんな副作用があるのか。またはないのか。

その副作用に耐えられるのかどうか。

全部、やってみなければわからないと思っていたから。

 

今は、やったからわかってる。

だから言う。『転移していたとしても、抗がん剤治療はもうやりたくない』。

 

 

抗がん剤治療によって6か月の治療期間が必要になり、そして職を失い髪も失った。

また同じ思いをしたくない。

現時点でさえ、まばらな髪が、再度抗がん剤をして元に戻るとは思えない。

もし転移していても治療する気がないのだったら、検診する意味なくない?

 

私の胸に埋め込まれているCVポートさえ手術で取り除いてしまえば、もうポートフラッシュもしなくて済む。

病院に行かなくて済む。

定期検診の度に、「転移していたらどうしよう」と思わなくて済む。

 

つい最近、「癌になったのは夢だった?」と思いながら目覚めた時があった。

完全に、自分が癌だということを忘れていた。

そして、癌になったことを夢だったんだとさえ思った。

そして目が覚めて...じわじわと頭が冴えてきて...自分が癌であることを思い出した。

 

あんなつらい思いをしても、忘れられるんだと思う反面、忘れたままでいられるなら、その方が良かったと思う。

自分が癌だったことなんて、早く忘れたい。

でも3か月1回、思い出させられる。

せめてもうすこし定期検診の間隔を開けてもらいたい。

だけど病院・医師側は、自分たちの手術や治療の『5年生存率』を調べたいから、なるべく定期検診に来るように患者には勧める。

検診の期間を延ばしたいと言ったら、『もし転移していたとしても、自己責任ということになりますよ』というような脅しともとれるような言い方をされてしまった。

...だから余計に定期検診行きたくなくなった。(天邪鬼)

 

「もう、自己責任でいいから、(定期検診)行かなくていいですか?」と言いたかった。

実際に転移したら、違うこと言うのかもしれないですけどね。

けれど、意外と癌手術&抗がん剤治療後の定期検診に来なくなる人は多いらしい。

いわゆる、『5年生存率』というのを病院側も計算しているのだそうだけど、『再発・転移した人』『完全寛解した人』『再発・転移した人の中で、死亡した人』以外にも、『不明』というのがある。

これは、治療後定期検診に来なくなった人とかで、「再発・転移したのか」「元気に暮らしているのか」「病気以外(交通事故とかで)亡くなっているのか」わからない人たちだそう。

病院側にとっては、『検診に来なくなってしまった困った人』なのだろうけど、そんなのその人の自由だからね。

 

 

前に癌の遺伝子検査の話をした時に、姉が『その結果を知りたくない』と言っていたのを思い出した。

『癌になるかもと思いながら生きていたくない。それなら知らない方がいい』。

癌になった私にも置き換えられるよね。

 

『転移するかもと思いながら生きていたくない。それなら知らない方がいい』

 

 

 

 

 

...気持ちがネガティブになっているなぁ。

看護師の『自己責任』発言で、だいぶイライラさせられているのだと思う。