こんばんは!

看護助手の森山です。今回はアトピー性皮膚炎について調べてみました!


〇アトピー性皮膚炎ってどんな病気?

アトピー性皮膚炎は、強いかゆみのある湿疹が慢性的に悪化と改善を繰り返す病気です。患者さんの多くは「アトピー素因」と呼ばれる体質を持っています。以前は乳幼児期に発症し、10歳頃までに治ることが多いとされていましたが、近年では思春期・成人期のアトピー性皮膚炎も増え、大人にも身近で頻度の高い病気です。

アトピー素因を持っているからといって、必ずアトピー性皮膚炎を発症するわけではなく、アトピー性皮膚炎は先天的な素因に、さまざまな後天的な要因が複合して発症します。症状を悪化させる要因としては、ダニ・ほこりなどの室内環境、受験や就職などの心理的ストレス、不規則な生活習慣や合併する他のアレルギー疾患などさまざまですが、逆に言えば、症状を悪化させる要因を取り除くことができれば、肌の状態を改善することが可能です。「原因を探索し、分かればそれを取り除いていくこと」「スキンケア(保湿・清潔)」「薬物療法」の3つが、アトピー性皮膚炎の治療の基本となります。


〇夏に症状が悪化しやすいのはなぜ?

アトピー性皮膚炎には、季節ごとにも悪化要因があります。春・秋は花粉、冬は乾燥、そして夏の最大の悪化要因は、汗・汚れ・紫外線です。

汗をかくと、かいた汗が刺激となってかゆみが強くなります。気温も湿度も高い夏は、体の中に熱がこもりやすく、かゆみが増す原因になるのです。しかも夏は、黄色ブドウ球菌などの細菌も繁殖しやすくなります。引っ掻き傷などがあるところに細菌が侵入して炎症が悪化すると、「とびひ(伝染性膿痂疹)」と呼ばれる二次感染が生じ、入院が必要になることもあります。

また、紫外線の影響もあります。紫外線を浴びると、体を錆びさせる活性酸素が体内で多く作られ、皮膚表面の油分(皮脂)が酸化されて過酸化脂質を生じます。過酸化脂質は皮膚のバリア機能を壊して炎症を悪化させ、かゆみを引き起こすため、アトピー性皮膚炎が悪化することがあります。

症状によっては、アトピー性皮膚炎の治療として、治療効果の高い波長の紫外線だけを照射する「紫外線療法」を行うこともありますが、これは日光浴と違って、医師の管理下で適切に行われるものです。特に夏は、肌の露出を控えるなどして、紫外線を浴びすぎないように気をつけたほうがよいでしょう。


〇自宅でできるセルフケア3カ条

夏にアトピー性皮膚炎を悪化させないためには、セルフケアとして以下の3つを心がけましょう。


①スキンケアを欠かさないこと

「清潔」「保湿」「冷却」の3つのスキンケアは季節を問わず必須です。欠かさず行いましょう。


②汗を適切に処理すること

かいた汗を放置しないことが大切です。すみやかにシャワーで洗い流せるとベストですが、すぐに洗えないときは汗拭きシートなどで拭き取り、できるだけ風通しの良い涼しいところで過ごしましょう。エタノール(アルコール)が含まれる市販の汗拭きシートは、肌にしみる、油分を奪ってしまうといった可能性が高いので、アルコールフリーの製品を選びましょう。市販されている赤ちゃん用のお尻拭きもおすすめです。

運動前など、汗をたくさんかくことが分かっている場合は、汗がたまりやすい首・ひじ・ひざまわりなどに、あらかじめワセリンなどの保湿剤を塗っておくと、汗を弾くため、汗の刺激によるかゆみの予防に効果的です。


③紫外線対策をすること

紫外線によってアトピー性皮膚炎が悪化するおそれがあるので、日焼け止めを必ず使用しましょう。市販の日焼け止めには、紫外線の吸収剤と散乱剤が含まれています。製品によって成分の割合は異なりますが、紫外線吸収剤は熱がこもりやすく、かゆみが増してしまうことがあるので、できるだけ紫外線散乱剤が多いものを選ぶとよいでしょう。ただし個人差があります。皮膚科医に相談してサンプルを試すなどして、刺激が少なく、自分の肌に合ったものを使うことが大切です。


〇スキンケアと薬物療法をバランスよく

夏のアトピー性皮膚炎対策として大切なのは、上に挙げたようなスキンケアや汗・紫外線対策と、適切な薬物療法を並行していくことです。アトピー性皮膚炎の薬として多くの人が思い浮かべるのはステロイド外用薬かもしれませんが、皮膚科医の指示通り正しく使用すれば決して怖い薬ではありませんし、ステロイド外用薬以外にもさまざまな治療薬があります。皮膚科医と相談し、治療薬ごとの効果と副作用をよく理解して納得したうえで、適切な治療を受けることが大切です。


また、夏はアトピー性皮膚炎にニキビが合併して悪化するケースなどもみられます。アトピー性皮膚炎とニキビでは使用する薬が全く違い、コントロールも難しくなりますので、きめ細かく指導してくれる皮膚科医に相談しましょう。


自分のライフスタイルや環境に合わせて工夫し、必要な場合はためらわずに皮膚科を受診して、症状とうまく付き合っていきましょう。