ガイドラインは発熱37,5度が4日続くこと。
今頃専門家は、そういう意味で言ったんじゃないと。これが今のこの国です。
世界中で日本だけのルールです。
コロナ“野放し”の実態 ~現役医師が告発する~②
こうした手続きの末、症状が4日以上改善しない場合などに新型コロナ外来でPCR検査を受けることになる。いわばこのチャートの「ゴール」なのだが、そこに立ちふさがるのが次の「3条件」だ。〈37.5℃↑〉/〈SPO2<93%〉/〈肺炎像+〉。つまり、37.5度以上の発熱があり、かつ胸部X線検査で肺炎の像が認められる患者で、SOP²が93%以下の者がPCR検査を受けられることになる。SPO²とは動脈血酸素飽和度のことで、血中に取り込まれた酸素が赤血球と結合している割合。これが93%ということは何を意味するのか。
前出の内科医は憤りつつこう語る。「私たちは通常98%くらいの酸素飽和度で生きています。93%というのはゼーゼーハーハーといって死にそうなくらい苦しい状態です」
つまり、この基準ではかなり危険な状態まで症状が悪化しないと、PCR検査を受けられないことになる。「3条件すべてを満たさないと検査を受けられないならほとんどの人は対象外で、条件を満たす頃には『手遅れ』の恐れもある。これほど厳しい条件を医療従事者に示しながら一般市民にはアナウンスしていない。これでは“ダブルスタンダード”です」
この医師はさらに、保健所の対応にも疑問を持っている。38度前後の熱が何日も下がらない患者のPCR検査を求めると、保健所の職員はこう言ったという。「38度の熱が2週間以上続けば検査はします。でもそれは特例で、いつまでできるかわかりません」。医師さえ知らないルールを突然持ち出され、閉口したという。
「絞り込み」は、東京以外でも行われているようだ。4月10日、さいたま市保健所の所長が報道陣の取材に対し、PCR検査の実施基準を厳しく件数を抑えていることを明かした。「病院があふれるのが嫌で厳しめにやっていた」という。同市の検査件数は2カ月で171件にとどまっていた。
この話からもわかるように、厳しい条件の背景には検査能力の問題がある。都内の医療関係者は、保健所側の事情をこう語る。「3月頃の話ですが、東京都のある区の保健所は一般人100人からPCR検査の申し出があれば100人とも断っていた。医師からの申し出も100のうち95は断っていた。厚労省の『できるだけPCR検査をするな』という方針に保健所が応じていたのです。都は新宿に検査機関がありますが、当初そこで検査できるのが1日120件ほど。後に1日300件になりましたが、まったく足りていない」
こうした手続きの末、症状が4日以上改善しない場合などに新型コロナ外来でPCR検査を受けることになる。いわばこのチャートの「ゴール」なのだが、そこに立ちふさがるのが次の「3条件」だ。〈37.5℃↑〉/〈SPO2<93%〉/〈肺炎像+〉。つまり、37.5度以上の発熱があり、かつ胸部X線検査で肺炎の像が認められる患者で、SOP²が93%以下の者がPCR検査を受けられることになる。SPO²とは動脈血酸素飽和度のことで、血中に取り込まれた酸素が赤血球と結合している割合。これが93%ということは何を意味するのか。
前出の内科医は憤りつつこう語る。「私たちは通常98%くらいの酸素飽和度で生きています。93%というのはゼーゼーハーハーといって死にそうなくらい苦しい状態です」
つまり、この基準ではかなり危険な状態まで症状が悪化しないと、PCR検査を受けられないことになる。「3条件すべてを満たさないと検査を受けられないならほとんどの人は対象外で、条件を満たす頃には『手遅れ』の恐れもある。これほど厳しい条件を医療従事者に示しながら一般市民にはアナウンスしていない。これでは“ダブルスタンダード”です」
この医師はさらに、保健所の対応にも疑問を持っている。38度前後の熱が何日も下がらない患者のPCR検査を求めると、保健所の職員はこう言ったという。「38度の熱が2週間以上続けば検査はします。でもそれは特例で、いつまでできるかわかりません」。医師さえ知らないルールを突然持ち出され、閉口したという。
「絞り込み」は、東京以外でも行われているようだ。4月10日、さいたま市保健所の所長が報道陣の取材に対し、PCR検査の実施基準を厳しく件数を抑えていることを明かした。「病院があふれるのが嫌で厳しめにやっていた」という。同市の検査件数は2カ月で171件にとどまっていた。
この話からもわかるように、厳しい条件の背景には検査能力の問題がある。都内の医療関係者は、保健所側の事情をこう語る。「3月頃の話ですが、東京都のある区の保健所は一般人100人からPCR検査の申し出があれば100人とも断っていた。医師からの申し出も100のうち95は断っていた。厚労省の『できるだけPCR検査をするな』という方針に保健所が応じていたのです。都は新宿に検査機関がありますが、当初そこで検査できるのが1日120件ほど。後に1日300件になりましたが、まったく足りていない」