司馬遼太郎著作の「坂の上の雲」
第2巻の「米西戦争」の中で、アメリカインディアン滅亡の原因を次のように述べています。
《十七世紀後半のころ、北米の大草原で互いに領土と権利を争っていたのは英と仏であった。
彼ら白人はともに、原住民であるアメリカ・インディアンを敵としたが、しかしじかには争わない。インディアンが多数の種族に分かれて互いに抗争している点を白人たちは研究し、彼らの一方に利を与えて他の一方と戦わせた。
彼らは銃器と強い酒を喜んだために白人たちは惜しみなくそれを与えた。》
特に英国は狡猾で、インディアン族の中の勇敢に戦うイロコワ族を選抜し、フランス軍と戦わせ、他方では違う種族のインディアンと戦わせ同士撃ちをさせました。
その結果
インディアンはこのように互いに抗争して殺しあったため、十七世紀後半に北米にいた百八十万のこの有色人種が二世紀半たった今では煙のように消えてしまった。自滅したのです。
司馬遼太郎は外交官・小村寿太郎にこう言わしめます。
「英国の伝統的なやり方です。ひるがえって東アジアをみるに」
「英国としてはぜひ東アジアにイロコワ族を見つけたい」
「それが」「日本でしょう」と。
現在、日本と米国との関係はどうなのか?アメリカは日本にイロコワ族の役割を求めているのではないでしょうか?
「日本はなぜ、『基地』と『原発』を止めれないのか」の著者 矢部宏治氏は言います。
それは、アメリカとの条約が日本国憲法よりも上位に位置するからだ、と。
その視点でみると、最近の政府のおかしな言動も明らかになってきます。
1機147億円もするF35戦闘機を42機購入し、、さらに100機も爆買いする行動が。
米国の国債を他に売却することができないとか。
横田基地により、東京の上空の制空権が100%抑えられているとか。
戦後74年間日本とアメリカとの関係は不平等な関係を強いられてきました。
その結果、中国や北朝鮮の盾としてアメリカを守るための防波堤として「イロコワ族」の役割を求められているのではないかと危惧します。
