今回は、ジョギングで計測している乳酸閾値(LT値)について書きます。
ガーミンに変えてから計測を始めていますので、がん治療開始後の話になります。

乳酸閾値というのは、前回書いたVO2maxが心肺能力を示しているのに対して、筋肉が脂肪を燃やしてエネルギーを生み出す能力を表しているとされています。
ガーミンでは、走るペースと心拍数の両方が乳酸閾値として出ます。

乳酸閾値のペースや心拍数を超えて走ると、体が脂肪を燃やす能力を超えて運動をすることになり、短時間でへばります。
乳酸閾値付近の負荷で走ると、10kmぐらいはぎりぎり走れるとされています。

なので、実際のマラソンやハーフマラソンではそれよりも遅いペースで走ります。
一方で練習では、乳酸閾値のペースで走る場合は5km程度を目安にしてます(前後に遅いペースのジョギングを入れるので合計で10km弱になることが多いです)。

下のグラフが、がんが判明した後の私の乳酸閾値の推移です。


乳酸閾値の計測には、ガーミンの腕時計に加えて胸につけるタイプの心拍センサーが必要でめんどくさいのと、計測時に指示される目標心拍数に達するように走るのが結構きつい(息が切れるまで走らされます)のとで、時折しか測れていませんが、大体の傾向が分かります。

前回の記事で書いたVO2maxもそうでしたが、昨年の9月頃に体の状態としてはかなり回復しているのが分かります。

VO2maxはトレーニングを重ねることによる上限値の向上は難しいとされているのに対して、乳酸閾値はトレーニングによる伸びしろが大きいとされています。

とは言え、心拍数については、昨年の9月に160越えまでは伸びて、今は165あたりで打ち止め感が出ています。
あとは、この165の心拍数で走るペースをどれだけ速くできるかということかと思っています。
グラフからはLTペースが310秒/kmぐらいまで下がってきているのが分かりますので、300秒/kmを切ることを当面の目標に練習を重ねたいと思います。

ちなみに、この脂肪を燃やす能力は、筋肉中のミトコンドリアの量、能力によるようで、がんサバイバーにはとても大事です。
がん悪液質は、がん細胞の働きでミトコンドリアの機能が抑制されて、脂肪が極端に燃えにくくなることが原因の一つとされています。

がん悪液質はとても強烈で、運動による効果は微々たるものである(というお話を以前主治医から伺いました)というのは理解しています。
がん悪液質の新薬エドルミズが出ていますし、きちんとお薬で治療をすることが大事だろうと思います(まだ使っていませんけど)。

その一方で、それでも、ミトコンドリアを今のうちにできるだけ増やしておきたい、活性化しておきたい、というのがあります。

今の体調の良さに感謝しつつ、頑張っていきたいと思います。