2025年8月8日全世界同時リリースされたBABYMETAL4枚目のアルバム

 

「METALFORTH」

 

アルバムレビューしたいと思います。

 

 

今回はアルバム全体の感想。

次回は楽曲ごとの感想を書く予定です。

 

※Copilotで文章校正していますが、文章のベースは自分で作成しています。

アルバムの第一印象

BABYMETALの新作『METALFORTH』は、全10曲・約35分というコンパクトな構成ながら、非常に濃密な音楽体験を提供しています。
ほとんどの楽曲が3分台に収まっており、現代のリスナーのテンポ感に寄り添った設計が見受けられます。
その中で、メロディックスピードメタルの「White Flame‐白炎‐」が4分半という長尺を保っている点は、むしろ潔く好感が持てました。

 

SU-METALの進化

SUさんのボーカルは、今作で完全に“完成”の域に達した印象を受けました。
『METAL GALAXY』以降、ストレートな歌唱から多様な表現を模索し、『The Other One』でそのスタイルを確立。
そして『METALFORTH』では、ジャンルを超えた楽曲群を一つにまとめ上げる圧倒的な表現力を発揮しています。

特に「Sunset Kiss」では、力を抜いた柔らかな歌唱が前面に出ている一方で、芯の強さは揺るぎません。
また「Algorism」では、明らかに某バンドのボーカリストを意識した歌い方が見られ、再現力の高さと遊び心が感じられました。

 

MOAさんとMOMOさんのコーラスやデスボイスも今作では多用されており、BABYMETALという“バンド”としての一体感がより強まっています。
コラボ相手のアーティストたちが、彼女たちをどう見ているかが反映されているようで、MOAさん・MOMOさんの存在が不可欠であることがよく伝わってきます。

 

コラボ

今作は10曲中7曲がコラボ楽曲となっており、1~5曲目(A面)には「何だこりゃ!?」と思わせるBABYMETALといえば、というような楽曲が並んでいます。
一方で、6~10曲目(B面)は正統派メタルを中心に構成されており、アルバム全体としてのバランスが非常に良く、練られた曲順だと感じました。

コラボ曲の多くは相手側の作曲陣が主導していますが、どれも最終的には“BABYMETALの楽曲”として昇華されている点が驚異的です。
従来の制作陣も、これまで以上に力を注いでいることが伝わってきます。特に「Algorism」や「White Flame‐白炎‐」はその象徴的な楽曲です。

世界への挑戦と節目

1stアルバムのリリース時には「これはメタルなのか?」と賛否両論を巻き起こしたBABYMETAL。

それから約10年の歳月を経て、GhostやSleep Tokenといった“メタルの枠を超えた”アーティストがビルボード1位を獲得する時代になりました。
ジャンルの境界が曖昧になり、音楽の多様性が受け入れられるようになった現在、
その道を切り拓いた先駆者のひとつが、間違いなくBABYMETALだと思います。

『METALFORTH』は、そんな彼女たちの戦いの証であり、
メタルというジャンルの拡張と再定義に貢献してきた10年の集大成とも言える作品です。

総評と今後への期待

『METALFORTH』は、BABYMETALの15年の歩みを凝縮した作品であり、次なるステージへの布石でもあります。
ジャンルを超えた挑戦と、バンドとしての成熟が見事に融合したアルバムだと感じました。

ただ、欲を言えばあと2~3曲ほど収録されていたら嬉しかったですし、BABYMETAL単独の楽曲ももう少し聴きたかったという思いがあります。
世界に挑むためのコラボアルバムという位置づけは理解できますが、次作では“BABYMETALオンリー”の楽曲が多数収録されることを期待しています。

 

また、これほどまでにコラボが成功しているアルバムは稀有であり、今後『METALFORTH Vol.2』のような続編や、日本のアーティストとのコラボレーションに特化したアルバムが登場する可能性も十分にあると感じています。

※プロモーションの進化も実感

キャピトル・レコードへの移籍によって、プロモーションの規模や質が大きく変化したことも印象的でした。
「世界でリリースし、認知される」とはこういうことなのか――
その実感が、作品の完成度とともに強く伝わってきます。


 

ということで全体レビューでした。