1/26から公開されました「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」。

なんだかんだで2回観てしまいました。初日と昨日見てきました。

今日はその感想です。

公開から1週間経ちましたので、ネタバレ有り感想になっていますので、これから観ようと思っている方はご注意ください。

 

 

ちなみに一昨日から公式YouTubeで冒頭6分間の映像が公開されています。気になる方は是非御覧くださいね。

 

 

 

また、SEEDシリーズを観たことがないという方は公式YouTubeで1作目のSEED、2作目のSEED DESTINYのダイジェスト版が公開されていますのでこちらもチェックしてくださいね。

 

 

 

まずガンダムSEEDシリーズについて。1作目の機動戦士ガンダムSEEDは2002年10月から約1年間、全50話が放送されました。1stガンダムの世界「ユニバーサルセンチュリー(UC)」ではない世界の話で、コズミック・イラ(CE)という世界線で展開されるお話です。

それまでUC以外の世界のガンダムでは機動戦士という冠がつかなかったのですが、SEEDはCEという世界線ながらも機動戦士の冠がついた最初のガンダムです。以降UC以外のガンダムでも機動戦士の冠が付くようになりました。

 

CEでは普通の人類ナチュラルと、遺伝子調整された人類コーディネーターが存在し、コーディネーターは身体・知能はナチュラルより優れているということから、ナチュラル・コーディネーター間の争いが起こっているという状況になっています。

 

主人公のコーディネーター キラ・ヤマトは中立国のオーブのコロニーで、ナチュラルの友人たちと過ごしていましたが、そこにコーディネーターの軍隊ザフトが現れ、開発中のナチュラルの軍隊地球連合軍のMSガンダムを強奪しようと攻めてくるところから物語は始まります。

 

1stのオマージュ要素も多く、また1stではあまり描かれていなかったMSの動力源やシステム、艦隊戦やその戦術など多く描かれ、1stとはまた違った魅力を出していました。

 

そして物語要素としては、対立する世界の中、幼馴染(アスラン・ザラ)との死闘、恋愛、同胞との戦いと葛藤、そして決断と言った青春の要素も盛り込んでいます。

 

ストーリー後半では、ザフトでも地球連合でもない、第三勢力的な立場で戦っていくのですが、これは当時アメリカで起こった9.11テロの影響を受けたという話があり、この展開に当時はかなり盛り上がったと記憶しています。

 

そしてその2年後に放送されたのが2作目の機動戦士ガンダムSEED DESTINYです。SEEDの最終決戦から2年後の世界。シン・アスカを中心に、キラ・ヤマト、アスラン・ザラといった主要メンバーも登場し物語が展開しました。

 

今回公開されたSEED FREEDOMはそのDESTINYの最終決戦から2年後の物語。キラ、アスラン、シンはコンパスという新たな組織に所属し、戦後の世界平和のため戦っていました。そこにファウンデーションという独立国が絡んでいくという内容です。

 

前置きは長くなりましたがここから感想を書きたいと思います。

 

まずDESTINYから約20年という歳月が流れたのですが、それを感じさせないようなストーリーでした。しっかりDESTINY後の回収をしていたと思います。そしてはっきりしていなかったキラとラクス・クラインの関係もしっかり描かれていて、これも良かったなと思います。

 

約2時間の上映時間でしたが、2回目も一時も見逃せない感じで、あっという間にエンディングのSEESAWの楽曲が流れ始めたという感じでしたね。

 

それからファンサービスもかなりしてました。MSだと最終決戦にはストライクフリーダムガンダム、インフィニットジャスティスガンダム、、デスティニーガンダム、インパルスガンダムが登場。ジャスティスに至ってはズゴックから出てくるという意外な展開でした。

 

また、最終装備をまとったマイティーストライクフリーダムガンダムの無双的強さにはちょっと引いたくらいでしたね笑。

 

キャラクターについてもファンサービスはかなりしていました。怒ってばかりだったDESTINYのシンは、本当の姿、明るくてちょっとおバカなところもあるキャラクターになっていましたし、常に冷静な印象だったラクス・クラインも人間味をしっかり出していました。

 

またSEEDシリーズではおなじみのキャラクターたちもメインではなくても少しのシーンであったり、数コマに出てくるなど、そういうところもしっかり描いてましたね。

 

戦闘シーンはCGと手書きをうまく使い分けていて、かなり迫力のある映像だったと思います。特に艦隊戦は見ごたえがありましたね。

 

という感じで、大まかには良い作品だったなと思います。

 

ここからはちょっとなと思ったところです。

 

SEEDあるあるなんですが、お色気シーンみたいなのがちょこちょこと出てくるのが気になりました。最終決戦でラクスが新装備に乗って行くんですが、あのときのパイロットスーツのデザインはいかがなものかと笑。ピッタリしすぎだし、なんでバイクタイプの乗り方なんでしょう。

 

そして恋愛観が昭和ですよね。昼メロ観ているみたいという感想も見ましたが、正にそうで、今どき彼氏の帰りを料理を作って待って、そして仕事で遅くなる→いつの間にか眠っていたみたいな展開ってもうこの時代ではないと思います。

 

また、嫉妬に狂うみたいなのもちょっとどうかなと。ラスボスのタオはアコードと呼ばれるコーディネーターの上位種みたいな存在なんですけど、最後はキラにラクスを取られるのが嫌みたいな感じになっていて、ラスボス要素が弱いかな思いましたね。

 

ストーリーについてはだいたい良いんですけど、結局遺伝子によってその人の役割が決められるデスティニープランにとどまっていたというのはどうなんだろうなと思います。

 

また、結局のところナチュラルとコーディネーターの争いを止める手段とかの提示はなくて、タオを倒すだけに終わっているという感じなのも、ストーリーの深みが足りないなと思ってしまいました。アイデンティティみたいなのが無い印象なんですよね。

 

いわゆる富野ガンダムでは、それぞれの考えをしっかり描いていたり、戦争の根幹を示していたりと、ただラスボスを倒すだけではない展開が多いので、そこと比べてしまうと物足りなさを感じてしまいました。

 

それと最終決戦くらいからギャグ要素強めなのも個人的にはちょっとかな。

あとビーム兵器の効果音、あれスターウォーズですよね笑

 

最後、宇宙クジラはシーンにちゃんと出てきているのに、それ結局回収しませんでした。コーディネーターが登場したきっかけなんですけどね。

 

ここはガンダム00の方で地球外生命体と接触しているし外宇宙の進出もしているから、そちらの方で十分なんでしょうか。

 

ということで、ガンダムSEED FREEDOMの感想でした。

 

DESTINYは個人的には、どのキャラクターも堂々巡りの主張と、個性のないセリフばかりだったのであまり好きではなかったんですね。シン・アスカも怒ってばかりだし。ですがシンについてはFREEDOMでは大活躍で、彼の本当のキャラクターも見えてよかったなと思います。

 

またキラもDESTINYでは大人ぶっていた感が有りましたが、FREEDOMでやっと一人前になれたという感じがしました。

 

アスランはもう悟りの境地ですね笑。

 

なんだかんだで楽しめた映画でした。SEEDで初めてガンダムに触れたという世代の方にとっては20年待ったかいのある映画だと思います。

 

興行収入では3日間で10億円を突破したそうで、歴代のガンダム映画でトップになるかもしれないと言われています。

 

気になった方は是非映画館で御覧くださいね。やはり大きなスクリーンと音響でみると違うと思います。