11/16(日本盤CDは11/12)に待望の1stアルバム「 An Evening With Silk Sonic 」をリリースしたシルク・ソニック。ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークの2人によるユニット。
今年のグラミー賞授賞式では楽曲をリリースしたばかりであったものの、パフォーマンスを披露。70’sソウルミュージックを彷彿とさせる楽曲とパフォーマンスは注目されました。
先程iTunesStoreのアルバムチャートを見ましたが、総合2位にランクイン。オリコンの先週の週間アルバムチャートでは洋楽ながら10位にランクインしています。
アルバムを早速聴いてみましたが、収録時間が約30分と短めながらも、聴き応えのある楽曲ばかり。ソウルミュージックとかブラック・コンテンポラリーといった言葉がよく似合うアルバムです。このアルバムに関しては後日レビューしたいと思います。
そして、明日いよいよリリースされるアデルのアルバム「30」。先行トラックの「Easy On Me」は王道のバラード。エバーグリーンな楽曲だと言えます。
アデルの楽曲は本当に王道の楽曲ばかり。歌を聞かせる、歌詞を聞かせる楽曲で、今の時代の音楽というものをいい意味で排除しているようにも見えます。
シルク・ソニックもアデルも、今の時代の音楽かというとちょっと違いますが、どちらも世の中に受け入れられているし、待ち望まれているようにもみえます。
なぜこのようなエバーグリーンな、ある意味王道回帰とも言える楽曲が作られ、リリースされるのか。今年のチャートインしてる楽曲を観ると、少し理解できる感じがするので考察したいと思います。
今年の欧米の音楽シーンの中心はというと、あまりに多岐にわたり、こういう楽曲が受けているというある意味流れというのが見えないのが特徴かなと思います。
例えば、テイラー・スウィフトは昨年2枚のアルバムをリリースしましたがフォークロアな曲調の楽曲ばかりのアルバム。アリアナ・グランデのアルバムは完成度の高いアメリカンポップシーンのど真ん中を行くような内容。
今年注目のオリヴィアロドリゴのアルバムは80年代を彷彿とさせる楽曲。ビリー・アイリッシュは1stの流れを組みながら進化させた内容。
一昨年話題となった、 Lil Nas X もヒップホップやR&Bとひとくくりでは言えないような内容。ドーシャキャットやデュア・リパのようなディスコやダンスミュージック。
そしてBTSの躍進という感じで、今これがアメリカの音楽シーンですと説明しようとしてもどう説明したら良いかわからないくらいな感じです。
なので、多くの人が安心して楽しめる、癒やされる、共通項的な感じの音楽が求められているのかなと思いました。
シルク・ソニックの昨年の登場は正直今なぜ70年代ソウルミュージックなんだろうって思ってましたが、今は納得ですね。
そしてこのタイミングでのアデルの復帰。昨日ジョン・メイヤーとの対談でこのアルバムでのツアーはやらないと言っていました。もともとツアーをしないことで有名だったアデルなので、やっぱりという感じもしますが、ぜひ日本でライブやってほしいですね。
このアデルのアルバムとシルク・ソニックのアルバムは、来年に行われるグラミー賞のノミネート対象にはなりませんが、間違いなく年末から来年にかけて話題となるアルバムです。
是非チェックしてほしいですね。