9/6(日)に日本青年館ホールで行われた、sora tob sakanaのラストライブ「 sora tob sakana last oneman live『untie』 」のライブレポです。配信で参加しましたので、映像を含めたものになります。

 

 

 

今年6周年を迎えたsora tob sakanaでしたが、5月に解散を発表。ラストライブツアーや定期公演を経て、ラストライブを9/6に迎えました。

 

詳細な内容は当然事前通知はないのですが、公演時間が4時間という、あまり見ない長時間のライブということで、どんなライブになるのか、どういう内容になるのか、興味を持ちながらこの日を迎えました。

 

会場は感染対策をしっかり行い、人数制限をした上で、観客も入り、同時配信と映画館でのライブビューイングも同時に行うという、ハイブリットタイプのライブで行われました。

 

17:15。少し遅れてライブがスタート。いつものようにSE的な楽曲(WhaleSong)から始まり、山崎愛さんの「sora tob sakana始めます」からライブスタート。紗幕がかかったまま、ribbonを歌い始めました。

 

シルエットが幻想的で、VJと照明演出がきれいでした。

 

今回、バンドセットでのライブということで、サウンドプロデューサーの照井順政さん率いるバンドメンバーがフロントメンバーを支えてます。

 

次の「夜空を全部」から紗幕が降りて、メンバーの姿が現れ、いつものライブといった感じでしたね。

 

ということでどんどん曲が進んでいくのですが、ライブ途中からこれは今までリリースした曲全部やるのかなと思ったら、そうなりました。全50曲を約4時間かけて歌うという、すごい内容でした。

 

セットリストはこちら

 

 

ライブは、2時間ずつ、途中MCや休憩を挟んで行われました。

 

これだけ長時間のライブですので、どうなるのかなと思いましたが、いい意味での緊張感もあり、またやはり楽曲の力がすごくて、あっという間の4時間でしたね。

 

各楽曲やライブ中の詳細なことについては、音楽ナタリーでもライブレポが掲載されていますので、僕の方は、印象に残ったことを抜粋する形にしたいと思います。

 

https://natalie.mu/music/news/395300

 

まず楽曲の印象がちょっと変わったなという話です。メジャー1stの「WORLD FRAGMENT TOUR」の楽曲達は、今までのオサカナの楽曲とはちょっと違うメジャー感というか、ポスト・ロックを全面に出していない印象の曲が多いのですが、ライブの中でポイントになったり、折り目を変えたりするような感じになって、オサカナの楽曲の幅広さみたいなのを感じ取れました。

 

どうしても、変拍子一辺倒になりがちというか、それを求める人も多かったのかなと思うのですが、こういう楽曲たちは必要だったんだなと改めて思いました。

 

ささやかな祝祭という楽曲からバンドメンバー紹介になったのですが、このあとのMCがちょっと面白くて、ベースの照井兄、キーボードのもれりん、キーボードの愛さん、パーカッションのかおりん、ドラムのりんたろう、ギターのてるりん、ギターのこたろう、と愛称で紹介してたのですが、キーボード/コーラスの鎌野愛を最初、鎌野さんって呼んでたらしく、微妙な距離感をどうしようっていうことで、愛さんになったという話が面白くて、バンドメンバーとの関係性というのも垣間見えました。

 

あと、1stから大体のCDは聴いていたのですが、2019年リリースのシングルのカップリング曲に関しては未チェックの楽曲が有り、特に衝撃を受けたのが、乱反射の季節という曲と、流星の行方という曲。どちらも変拍子バリバリの曲で、オサカナの楽曲の深さというか、ここに来て更に攻めた楽曲を出してくるのがすごいなと思いました。

 

あと、全般に言えましたが、神崎風花さん、寺口夏花さん、山崎愛さん、それぞれの歌唱力がものすごく上がったなと思いました。

 

2019年2月の天体の音楽会Vol.2に参加したのですが、その時はバンドの方がすごくて正直、歌の方はこの曲を歌えるのはすごいなくらいにしか思わなかったのですが、今回のライブでは、しっかり歌っていたし、4時間を超えるライブなのに、最後まで歌いきってましたし、しかも振り付けありですから、体力もすごいなと思いました。わずかの期間でここまで進化するんだなと驚きも有りました。

 

MCはあまり得意ではなく、意外と短くあっさり次の曲に行くので、これでペース配分大丈夫かなと思う時もありましたね。

 

3人に関しては、本当にやりきった、sora tob sakanaでできることはやったという感じで、多少寂しい表情や思いが表情にでた時もありましたが、終始明るく楽しくライブを行っていたのが、すごく印象的でした。

 

解散ライブですので、涙とかあるのかなと思ったら全然無くて、50曲全ての楽曲をやると決めた気持ちもあってか、やりきった感がすごかったです。

 

最後の「Untie」は、3人それぞれ別のフレーズを歌うという超難易度の高い楽曲なのですが、それも噛み締めながら、楽しみながら歌ってましたね。

 

曲が終わってスモークがステージを覆って最後バンドメンバーの演奏だけになり、スモークが消えるとステージには誰もいなくなり、スクリーンに「sora tob sakana」の文字が映し出され、終演となりました。

 

sora tob sakanaという世界を最後まで守ったという感じですね。

 

僕を含め、この解散は勿体ないと思った方は多いと思います。完成度の高い楽曲、演奏、相反するとも言えるクリーンな歌声、ロゴやグッズも含めたデザイン性、フォークロア的な衣装、VJを使ったライブ演出など、しっかりした世界観を構築し、それを体現してきたsora tob sakanaは唯一無二の存在になっていたと思います。

 

ですが、このライブを観て、彼女たちはしっかりやりきったんだなというのが感じ取れたので、もったいないという気持ちよりも、おめでとうという気持ちのほうが強くなりました。解散というよりも卒業という方が正しいのかもしれませんね。

 

6年間という活動期間は長いようで短いようでという感じですが、当人たちにとっては10代前半からの時間をsora tob sakanaに費やしてきたということなので、このあとの自分の進む道を考えた上での解散だったのかなと思います。現に何度も話し合ったということをMC内で話していました。

 

現在の状況下での活動のことも含め、解散の区切りをこのタイミングにしたのかなと思います。

 

とても清々しいラストライブだったと思います。

 

オサカナの楽曲には2018年に知って2年間という短い期間でのお付き合いになりましたが、これからも楽曲たちは聴き続けると思います。

 

素晴らしいライブでした。6年間活動お疲れ様でした。