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8月20日に配信された、星野源の「アイデア」。現在までCD化はされず、各音楽配信サイトとYou Tubeのみで展開しています。

YouTubeの再生回数は9/16現在1100万回を超え、この先も増えていくでしょう。

8月末から9月初めにかけては、各音楽番組やメディアでのプロモーションも行ったので、この時期によく耳にしたという方も多いと思います。

音楽番組では、どの番組でもフルで演奏してました。

この楽曲の一番の特徴である、3部構成。この一番の目玉とも言えるところを聴いてもらうには、フルで放送するしかないです。

星野源さんは、この楽曲については、特設サイトでもコラムを書いているのですが、人の陰と陽、星野源というアーティストがどんな人なのかを表している、ということで解説しています。

ここからは、僕個人の考え方です。

星野源さんは、かなり戦略的にこの楽曲を制作してると思いました。まず、朝ドラの主題歌というオファーのもと、朝ドラらしい、そして星野源らしい楽曲を1番に持ってきます。ドラマ主題歌なので、1コーラス分とりあえず作っておけば、全体の完成はあとでもいい。

そして、2番以降の展開。これは意図しているのは承知だと思いますが、なぜこのような事をしたのでしょうか。1番のアレンジでずっと続けても楽曲として成立します。2番、3番のアレンジはシングルのカップリングとして収録していてもいいと思いますよね。

それをわざわざ、1曲の中に詰め込んだ理由ってなんだろうって考えたとき、音楽番組でフルコーラス流す理由を作ったのではという風に思ってしまいました。最初に書いた通り、この楽曲の売りをちゃんと表現させたければフルコーラスで歌ってもらうしか無い。こんな状況を作るための一つのアイデアだったのかなと思いました。もちろんそれだけではないと思いますが。

あと、アレンジが極端に変わるのは、今の音楽シーンの変化を感じ取って欲しいという気持ちがあったのかもしれません。また、星野源というアーティストのイメージの固定化を防ぐということもあったのかなと。

恋の大ヒットで、恋のような楽曲が=星野源というイメージがついている状況を変えたい、いろんな星野源の面を知ってほしいという意味で、1曲で3アレンジと言う形にしたのかもしれませんね。

各音楽番組などを観ていて気になったのはミュージックステーションの出演回。フルコーラスで歌ったのですが、その前のトーク部分で、楽曲について全く触れていなかったんですね。あのNHKのうたコンでさえ、この強烈なアレンジついて特集というべきVTRも作成していたのに。

おそらく、関ジャムの来年の放送回で、昨年の楽曲総決算的なのをするでしょうけど、間違いなく1番に上がるのは、このアイデアだと思います。

この所深夜の音楽番組では、演奏出演者の数を絞り、フルコーラスで歌ってもらうというのが増えてきました。が、ゴールデンタイムの音楽番組ではやはりTVサイズが一般的。まだいろんな障壁がありますね。

星野源さんは、アレンジという手法を使いましたが、BABYMETALはというと、3分でフルコーラスという手法を使いましたね。DISTORTIONはほぼ3分で曲が終わります。TVサイズは番組にもよりますが、2分半から3分というのが一般的。3分でフルコーラスなら全部歌ってもらうでしょう。

また、宇多田ヒカルは間奏を入れないという方法を使ってます。あなたという曲は、ほぼ間奏がないです。宇多田ヒカルが歌いっぱなしの曲です。切ろうと思っても切れるところがない。これはこれですごいなと思います。まぁ、そもそも宇多田ヒカルは前からずっとフルコーラスで歌ってますが。

なんにしても、アイデアと言う曲は、朝ドラの主題歌という枠はとっくに超えて、2018年一番のある意味問題作(いい意味で)になりましたね。