加藤俊徳「すごい左利き」を読んで① | 昔のテレビ番組や日商簿記1級などの雑記

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【書名】1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き―「選ばれた才能」を120%活かす方法

【著者】加藤俊徳

【発行日】2021年9月28日
【出版社等】発行:ダイヤモンド社

 

【学んだ所】

左利きが感じる違和感は、脳の仕組みによるものだった。

脳科学的に見て、左利きは多数派とは異なる個性を持つすごいたち。

作業を左右の手で分担することで、効率よく物事を同時に処理する能力を獲得できる。

利き○○は、脳の負担を減らすことにも役立っている。たとえば、転びそうになったり何かに襲われそうになったりなどの危機的な状況に陥ったとき、とっさに右手でかばうなど優先順位が決まっていると、ムダな動きが減って危険を回避する確率が高まる=「利き○○を持っていると、処理速度が速くなる

利き手が異なると脳の使い方が変わる。⇒左利きは右脳を、右利きは左脳を主に発達させている。そして、右脳と左脳では役割が違うそれは、日々の中で同じことを同じように経験しても、右利きと左利きでは感じ方が違うということ。インプットの仕方が違えば、おのずとアウトプットの内容も変わる。したがって、大多数の人と発想が違うのはあたりまえ

左利きの脳は非常にバランスがとれている。⇒生まれたときからマイノリティの左利きには、「右利きと同じように行動するという課題が与えられている。⇒右手がうまく使えないのに、右利き用の道具を使わなければならなかったり、「どうしたらうまくいくだろう」考える場面が多いなど、快適に生きていくために天才になるような脳の使い方をせざるを得ないそのような脳の使い方をしているのは、割合でいうと10人に1人10人に9人のの大勢の枠にはまらず、独自の脳の使い方をしていることが左利きには天才が多いと言われる、最も大きな理由

人間の脳の働きは、「脳番地という考え方で理解できる。⇒脳には1000億個以上の神経細胞がある同じような機能を持つ細胞同士が集まって基地を作っている。⇒脳番地は、脳全体でおよそ120あり、右脳と左脳にそれぞれ60ずつ分かれている。=脳には少なくとも120もの働きの違いがある

機能別に脳番地を分けると大きく8つの系統がある。

  • 思考系脳番地何かを考えたり判断することに関わる
  • 感情系脳番地感性や社会性喜怒哀楽を感じ感情を生み出すことに関わる。⇒脳の複数の部位に位置し運動系の背後に接している感覚系脳番地は皮膚感覚を通じて感情が活性化する
  • 伝達系脳番地話したり伝えるコミュケーションをとることに関わる
  • 運動系脳番地:手足や口など、体を動かすこと全般に関わる手、足、口、目の動きを司る脳番地は運動系の中で別々に分かれている手足は、脳の対側が支配しているのに対して、口や顔の動きは、片側の脳から両側の動きを司る両側支配になっている。
  • 聴覚系脳番地耳で聴いた言葉や、音の聴覚情報を脳に取り入れることに関わる
  • 視覚系脳番地目で見た映像、読んだ文章など視覚情報を脳に取り入れることに関わる
  • 理解系脳番地目や耳から入ってきたさまざまな情報や言葉、物事を理解、解釈することに関わる
  • 記憶系脳番地覚えたり思い出すことに関わる

人間の脳は右脳左脳で役割分担をしている。同じ感情系脳番地でも、左脳では自分の感情や意思を作り出し右脳は自分以外の人の感情を読み取る働きをしている。左脳の視覚系脳番地では文字や文章などを読み取り右脳では絵や写真、映像などを処理する。左脳は主に言語情報の処理に関わっている、右脳は非言語である画像や空間の認識を担当している。

右脳と左脳は異なる働きを担っているが、左右対称に同じ働きをする脳番地もある=「運動系脳番地」⇒右利きの人は左脳の運動系番地が、左利きの人は右脳の運動系脳番地が発達している。右脳から出た命令は左半身の筋肉を動かし、左脳は右半身の動きをコントロールしている。

人は左手を使うことで右脳を、そして右手を動かすことで左脳を刺激している。左手をよく使うと右脳が活性化し、右手を主に動かせば左脳が発達する。

日々の活動で、頻繁に動かす部位の一つが両手この両手の筋肉にどう動くかの指令を出すのが脳脳が速いスピードで回転するからこそ、日常的に繊細な動きができる。⇒また、運動系脳番地の中で、10本の指は別々な脳番地に支配されている。さらに、運動系脳番地は他の7つの脳番地とつながっている手を使いながら行動することでたくさんの脳番地を使って、人は脳を発達させてきた

左利きにとって重要なのは、高い割合で右脳が非言語系」「左脳が言語系を担当していること。右利きの人のおよそ96%が左脳で言語系の処理をしていたのに対し、左利きはおよそ73%が左脳で、両利きでは、85%が左脳で言語系の処理をしている左利き、右利きを問わず、7割以上の人が左脳で言語処理を行っている右利きは、右手で文字を書くときに、左脳の運動系脳番地を使いながら、左脳の伝達系脳番地で言葉を生み出すので、左脳の中でネットワークを使う一方、多くの左利きが右利きに比べて、左手を右脳で動かしながら、左脳で言語処理をしている左脳と右脳の両方のネットワークを同時に使わないと、文章を綴れないことになる。左利きは両方の脳を使うため、言葉を使って考えをまとめるのに時間がかかる傾向がある。左利きは非言語情報を扱う右脳を主に働かせている言葉に置き換えて言いたいことを発するまでに使用する脳のルートが、ほんの少し遠回りになる

右脳と左脳の両方をじっくり、マイペースで育てている左利きは大器晩成型といえる。