大久保寛司「自分が変われば組織も変わる」を読んで⑤(終) | 昔のテレビ番組や日商簿記1級などの雑記

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昔のテレビ番組が大好きな、日商簿記1級浪人生の映像所有者の雑記です。

【書名】自分が変われば組織も変わる

【著者】大久保寛司

【発行日】2003年6月17日
【出版社等】発行:かんき出版

 

【学んだ所】

話し合いや会議は本来、重要なコミュニケーションの場であるべき

アイデアを出したり懸案の課題を検討するときは、肩書や地位ではなく、お互いが対等の立場で意見を出し合うことが重要。肩書で呼び合っているあいだは対等にはなれない肩書を意識しながら話し合っても、それはあくまでも建前で意見を交わしているにすぎないと心得るべき。前向きに真剣に討議するときは、対等の立場で発言する、というルールを大前提に置くべき。まず肩書や地位が上の人が配慮する必要がある。会議では、お互いが自由に本音で語れるように、立場は対等であることを明確にすべき。⇒最終の意思決定、または責任については、当然のことながら組織のなかで上位の人間がもつべき。=意思決定の局面と、自由に意見を出し合う局面では、完全に発想を変えて臨むことが大切。

本音で語ろうとしないのは、本音で話すと、お互いに気まずくなるようなことを指摘しなければならないから。また、お互いに触れられたくないことを表に出さなければならなくなるから。しかし、本質的に問題点がありそうなところを隠したままものごとを進めても、いつかはそれが表面化してきて、立ち行かなくなる。⇒耳障りな発言であっても、感情的にならず、正面から受けとめる姿勢が必要部下から本音で語られたときに、地位の上の人がしかめっ面をするのではなく、悠然と受け止めることが大事。

通常、仕事を進めていくうえでは、常に他人が何をいおうとしているのかを聞く姿勢が重要。⇒説明者が発言しているときは、その説明をきちんと聞いたうえで、質問や疑問を提起することが大切。他人から学び、他人の話から気づくためには、ほかの人が発言しているときに真剣に聴くことが大事。

話し合いや会議で大事なことは、お互いに賛成し合ったり、同じ見解になることではない異なる意見や、ちがう視点からの見解をぶつけ合いながら、さらによい議論をしていくことが重要。そのような過程を通して、考える質が高まっていく

他人からの要望や指摘により、組織の質は向上していく。⇒他部門にたいして異なる見解を積極的に出し合うことは、大きな成果をあげる秘訣組織というのは、なんらかの価値を提供するために存在するもの組織というのはあくまで価値を生み出すための手段であり、方便であると考えるべき。その組織を守るとか、組織の立場で物事を考えるのではなく、その組織の存在価値そのものを考えるときに、ほかの組織がまちがっていたり、ほかの部門がきわめて不適切なことをやろうとしているときには、お互いに意見を出し合うことが重要。⇒現実には日本では、他部門にたいしては意見や提言をさしはさまないというのが風土になっている企業が大変多いしかし、これからの、ますますきびしくなっていく時代を生き抜いていくためには、異なる見解や意見、提言を出し合ってお互いを高めていく風土とか文化をつくっていく必要がある。

話は最後まで聞いてみないとわからないもの。お互いに途中で言葉をはさまないことをルール化しておくべき。

会議や話し合いの場では、携帯電話の電源はオフにして臨むべき。休憩時間でも留守電やメールのチェックをしないほうが会議の質が高まる。なぜなら、思考の連続性が中断されてしまうから。一つのテーマでお互いに一所懸命、話し合いをし、アイデアを出そうとしているときに留守電やメールをチェックすると、結局、ビジネスの現場に引き戻されてしまう

話し合いや会議を進めるさいには、一人ひとりの発言をホワイトボードか大きな模造紙に書きながら進めると効果的。⇒人間の記憶力はあやふやなもの三時間討議しても、本当に自分の気に入ったこと、自分が賛成できること、あるいは自分が不愉快に思うこと以外、記憶に残っていない。どんな発言が出てきたかをホワイトボードに書きながら進めれば、思考の連続性をたどることができるので、きわめて有意義。ホワイトボードを使えば、いま何が語られ、何が討議されているのかが頭に入るため、全員がテーマからずれなくなり、会議の質が非常に高まる

話し合いや会議でどんなに侃々諤々やろうとも、終わって会議室を出たら、当事者がさわやかに振る舞うことを基本ルールとすべき。本音で話し合ったあげく、気まずい雰囲気になることが往々にしてあるから。意見が異なるからこそ、お互いに話し合う必要があるという発想をもつべき

話し合いを進めるときに大切なポイントは、会議の冒頭で「本音で話をしてほしい」と念を押すこと

話し合いや会議を進めるさいには、進行役を決めておくことが重要。進行役はいろいろな面で能力を鍛えられるという効果があるので、多くの人が交代でやってみるだれが進行役になっても、その進行役の指示にしたがうことをルール化しておくことが大切。

話し合いを進めるときに心がけなければならないのは、どのような意見も否定しないこと。正しいか、まちがっているのかの判断を下すのではなく、その人は何をいおうとしているのか、どのような背景からその意見が出てくるのかということを考えるようにすべき。

対話の場を設けたときには、最後に必ず、いつまでにやるかを決めることが大切。そのさいに注意しなければならないのは、組織や立場に関係なく、その仕事に最適な人物を選ぶそして、たとえその人の役職が低くても、テーマを遂行していくにあたって、すべての権限を与えるべき。後で必ず、進捗状況について確認に行きどこまで進んだか、できたか、できなかったのかを聞かせてもらうをくりかえす。⇒後日、確認するようにしないと、みんなで討議して、あれをやろう、これをやろうと決めても、現場の仕事に戻ったときに優先順位が下がってしまい、結局は何も行われないことが大変多い。優先順位を上げておくには、後日、同じメンバーに集まってもらい、進捗状況を確認することが大切。