JR西日本(西日本旅客鉄道)が、銀行業を含む金融サービス分野への本格的な参入を検討していることが2026年4月28日、分かった。
同社は、りそなホールディングス(HD)傘下の関西みらい銀行と資本業務提携を進め、関西みらい銀行株式の約20%を取得する方針を固めた模様だ。取得が実現すれば、関西みらい銀行はJR西日本の持ち分法適用会社となる。
計画では、りそなグループが提供する「BaaS(Banking as a Service)」システムを活用し、決済サービスやローンなどの金融機能をJR西日本グループに取り込む。鉄道利用者や駅ビル・商業施設の顧客を対象に、自社ブランドでの金融サービス展開を目指すことで、顧客の囲い込みとサービス拡充を図る考えだ。
JR西日本とりそなHDは同日、「資本業務提携を検討していることは事実だが、現時点で決定した事実はない」とのコメントを公表した。今週中にも正式発表があるとの見方が強い。金融庁の認可が得られれば、2026年度中に関西みらい銀行株式の取得を完了する見通しとなっている。
この動きの背景には、JR東日本が2024年から楽天銀行のBaaSを活用して展開している「JRE BANK」の存在がある。JR東日本は新幹線運賃割引などの特典を組み合わせ、口座開設を伸ばしており、JR西日本も関西圏での同様の取り組みを視野に入れているとみられる。
りそなグループとりそなHDは、過去に経営再建時にJR東日本出身の細谷英二氏を会長に迎えた経緯があり、JRグループとの関係は長年にわたって続いている。両社とも関西地域に強い地盤を持つことから、地域での金融・交通サービス連携による相乗効果を期待する形だ。
異業種による金融参入は近年、通信事業者や小売企業などでも進んでいる。JR西日本の場合、日常の移動データや駅を中心とした顧客接点を活かしたデジタル金融サービスの展開が、今後のポイントになるとみられる。
関西みらい銀行は、関西みらいフィナンシャルグループの中核銀行として、近畿を中心に事業を展開している。JR西日本の出資により、両社の顧客基盤をどう融合させていくかが注目される。