前回は「痩せているのに糖尿病になる」について話をしました。
今回は経済成長と糖尿病についてです。
さて皆さん、BRICs(ブリックス)という言葉を聞いたことがありますか?
これは今、経済成長が著しい
ブラジル・ロシア・インド・中国(+南アフリカ)
を指す言葉だそうです。
この他にもバングラディッシュ・ベトナム・フィリピンも今後、経済成長が進むと予想されているそうです。こうして見ると、アジア圏が多いですね。
となると、日本の現在地が気になります。≪失われた30年≫とか≪賃金上がってない≫とかをよく耳にするので、「さぞかし日本の経済力は低いのだろう」と思い検索したら2022年の世界GDPランキング3位でした。ビックリ。
ですが、私は経済のことはさっぱりわかりません。
GDP?
インフレ?
デフレ?
何回も説明されましたが、全然、頭に残らないし「日本は世界3位なのに不況なのねー」と不思議に思っています。
そんな専門外のことはさておき、ここで注目して欲しいのはアジア圏の国・地域が経済発展をしているということ。
そして、ヒトはなぜか経済発展が進むと、動物性食品をよく食べるようになります。
現に日本も高度経済成長期に肉食化が進みました。それに似た状況が今、多くの経済成長エリアで起こっているのだと思います。その影響か、食肉の消費量は世界的に増加しています(詳細は農林水産省のホームページへ→<span style="color:#000000;">https://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h27/h27_h/trend/part1/chap1/c1_2_01_2.html</span>)。
経済が豊かになり、毎日お腹いっぱい、多様な食材が食べられることは良いことですが、アジア圏の多くは米や芋を主体にした食文化です。
となると、ここの人たちも日本人と同じスプリンター型インスリン分泌能の持ち主と考えられます。そんな人々がマラソン型向けの食事をするのです。
当然、日本と同じように太ってないのに糖尿病が起きます。
おそらく、これが世界的な糖尿病患者増加の一因です。
そこでWHO(世界保健機関)はBMI(体格指数)25以上を過体重、BMI 30以上を肥満とし、警鐘を鳴らしています。
また、日本ではBMI 25以上を肥満としています。理由はBMI 25以上で糖尿病をはじめとする代謝異常が出始めるからです。欧米のようにBMI 30まで体が持たないのです。
現に、BMI 30以上の日本人は人口の4.5%でしかないのに対し、25~30未満は21.8%となっています(ともに2019年国民健康・栄養調査報告より)。
また、日本版肥満の約83%はBMI 25~30未満の人です。
ところで、あなたのBMIはいくらでしょうか?
BMIで病気の発症が決まるわけではありませんが、1つの目安として定期的に確認することをオススメします。
BMI=体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)
また、WHOによればBMI 25以上(過体重+肥満)の世界人口は2016年で19 億人(18 歳以上の成人)だそうです。これは当時の世界人口(約75億人)の約25%です。
太れるということ(6)に続く