前回は「雨は動物を静の状態にする」について話ました。
今回はヒトと雨について考察していきます。
約500~700万年前に誕生したとされる初期の人類。そこから農耕が始まる約1万年前(日本では縄文時代後期)までは全人類が狩猟採取生活を営んできました。
この狩猟採集生活、文字の通り
獲物を狩り木の実などを採って生活する
自然界にめちゃくちゃ溶け込んだ生活様式です。
つまり、野生動物たちと同じような生活と言えます。
ということは、空腹になったら食糧を求め、動かなくてはなりません。
でも、雨はその行為を邪魔します。そこで現れたのが
「雨が降る前にいっぱい食べよう」
「雨が止むまで生き延びられるエネルギーを確保しよう」
という食行動。しかし、お腹(胃)の容量にも限界があります。そこで役に立つのが、脂質。
同じ量でも約2.3倍のエネルギー量が得られる脂質はエネルギー確保に打ってつけです。
そんな脂質をしっかり食べれていた人類が命を繋ぎ、その一部が農耕を生み出した。
そうして手にした新・生活スタイル、農耕生活ですが、食糧確保の安定性を上げたものの、雨による影響は受け続けます。
長雨は作物が育たないからです。
最悪の場合、水没または流されることもあります。「長い時間かけて作っても食べられなかった」という経験は幾度も幾度もあり、そのせいで太古の昔から引き継いだ
脂質をしっかり食べて雨を乗り切ろう
は消えず、もしかしたらDNAにまで組み込まれ、今のヒトに受け継がれているのかもしれません。だから
雨の前~雨天時にかけて高脂質な物を食べたくなる
と私は考えます。
雨と揚げ物(5)に続く