更年期、乳がんホルモン療法中はいろいろな不調が出やすいですよね。
中でも多いのが…
指関節が腫れる、しくしく痛む「へバーデン結節」「ブシャール結節」。
それだけでなく、体のあらゆる部位のつらい関節の痛み…。
これは、私たちの体内に存在する
「カルシウム」
と大きな関わりがあります。
体内のカルシウムというのは、99%が「骨」に、残りの約1%は「血中や細胞内」に存在しています。
「血中や細胞内」のカルシウムは、たった1%と少ないのですが、体の中で生命を維持するために、さまざまな働きをしています。
☑️ 神経や筋肉の興奮性の調節
☑️ ホルモン、サイトカイン、消化酵素などの分泌のスイッチ
☑️ 筋肉の収縮
☑️ 酵素活性の調整
☑️ 細胞増殖、細胞分化
本来、私たちの体にはホメオスターシス(生体恒常性)、つまり体内でこういった生命活動に大事なものが少なくなると、貯蔵庫から補ってまかなう「バックアップシステム」が備わっています。
例えば…
糖は枯渇すると飢餓状態になってしまうので、体は勝手に筋肉を壊して糖を生成し、血糖を維持します。
鉄も不足してくると、貯蔵鉄であるフェリチンから充当されます。
それと同様に、生命活動に不可欠な血中や細胞内のカルシウムが少なくなってくると。。。
体は、しれーっと「カルシウムの貯蔵庫である骨」からカルシウムを溶かし、血中や細胞内のカルシウム不足分を補うのです。しれーっとです。
そちらの方がより生命活動に直結してるので「骨を溶かしてでも、優先的に血中や細胞内のカルシウムを一定量に保つ」といった感じですね。
これは実は、しれーっと日常的に起こっていることですが、エストロゲンがこのカルシウムが過剰に溶かされるのを抑える大事なサポート役を担ってくれているので、その恩恵を受けれている間は、そんなことはさほど問題にもならないのですね。
が、しかし…。
ご存じのように、更年期や乳がんホルモン療法中は、そのサポート役、エストロゲンが不在なので、血中や細胞内のカルシウム不足分を補うたびに、貯蔵庫である骨はその犠牲となりどんどん壊されます。
そして
過剰に骨から溶かされたカルシウムが、指関節に沈着し石灰化してしまったもの
これが「ヘバーデン結節」 などの指関節の痛みなのです。
指関節だけでなく、これが肩関節で起これば、五十肩。
その他、腰の関節などにも付着して腰痛を引き起こしたりします。
(他にも原因はあります)
たかがカルシウムと思いがちですが、他にも過剰に溶け出したカルシウムは、体の様々な組織に沈着(石灰化)し、悪さをします。
この過剰に溶け出したカルシウムの石灰化の原因は、さかのぼっていけば、元々は「血中や細胞内のカルシウム不足」。
そして、その不足分を補う代償として、骨は壊され続け、スカスカに…。
なので、エストロゲンの恩恵が受けれない更年期、乳がんホルモン療法中は
カルシウムをはじめとする栄養アプローチ
が必須になるのですね。
更年期、ホルモン療法中で、ヘバーデン結節までいかなくても体の関節に痛みや違和感があったりする方。
それはすでに骨がどんどん溶かされている 骨粗鬆症 のサインかもしれません…。
病院の骨密度検査だけでは、わからない部分も結構ありますよ。
私もホルモン療法を始めて1年半ぐらいになりますが、特に朝、あれ??指が??肩が??みたいな時が結構あったりするので、骨対策しっかりしないとな、と思っています。
5年、10年、乳がんのホルモン療法して癌は防げたけど、骨は転ぶとすぐに骨折するぐらいボロボロ、スカスカだった。。。って悲しすぎますもんね。
でも、ここでご注意を「それなら!」とカルシウムだけをとにかく入れればいいというわけではないんですよね。
そして体内でカルシウムがきちんとお仕事できるようにするためも、他の栄養素も不可欠、そしてその割合も大切。カルシウムは単体でなく、他の栄養素と相互的に働き、効果を発揮します。
自己流でサプリを飲んだりする方も多いですが、骨粗鬆症のリスクをきちんと認識しているのに、残念だなぁと思ってしまいます…。間違ったアプローチで逆にリスクもありますしね。
はー、10年かぁ。まだまだ長く続くホルモン療法、先のことを考えると気が遠くなってしまいますが…。
私はホルモン依存性がエストロゲン100%、プロゲステロン100%と強陽性なんですよね。
なので、「その女性ホルモンを抑えるために使える薬がある」というだけでも感謝しないとですね。
この先もしっかり骨対策をしながら、うまくつきあっていけたらいいなぁと思う今日この頃です。
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・2021年10月 右乳癌ステージ2B
腫瘍径 1.8cm ER100% PR100% Her2(-) Ki67 30% 核異形度3 ルミナルB 腋窩リンパ節2ヶ所に転移あり
・2021年12月 放射線治療
・2022年 1月 ホルモン療法開始
・2022年 6月 PET 乳腺、腋窩リンパの腫瘍は消失も肝臓2ヶ所、肺、肋骨に転移が判明→乳癌ステージ4
・2022年 8月 免疫療法開始
・2022年 2月 PET 肝臓2ヶ所は縮小
・2022年 3月 肋骨のみ放射線治療
・2022年 3月 肺、肋骨に追加の免疫処置
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