癌によって引き起こされる貧血、とても切実ですよね。
「貧血には鉄」ということで、鉄を意識的に取られている方も多いと思います。
鉄は、大きく分けてヘム鉄と非ヘム鉄の2種類があり、これらは小腸で吸収されます。
それぞれの吸収の違いを見てみると…
ヘム鉄は、↓図のようにもともとたんぱく質にくるまれて吸収されやすい形になっているので、ヘム輸送体を介して小腸の上皮細胞からすんなりと入っていきます。
一方、非ヘム鉄は、鉄が剥き出しの状態で、きちんと吸収されるには、鉄イオンが還元された後、DTM-1と言われるたんぱく質が必要になり、それだけ余分な工程が増えるので、吸収もされづらいのです。
同じ量の鉄でも、ヘム鉄の吸入率は、非ヘム鉄の6倍とも言われています。
またヘム鉄に対しては体内の鉄が不足している時には吸収し、足りている時には排泄されるという絶妙な調整機能が働くため、過剰摂取の心配もなく、活性酸素も発生させにくいです。
一方、たんぱく質と結合しない遊離の鉄である非ヘム鉄は、活性酸素の原因にもなりやすく、胃のむかつきや腸内環境の悪化など胃腸障害を起こしやすいのです。
にも、かかわらず…
病院で、ヘモグロビンの数値が低く貧血となると、保険で処方される鉄剤、フェロミア、フェルム 、インクレミンシロップなどは、すべてこの非ヘム鉄なのですよね…。
病院で処方されたものであっても、この非ヘム鉄である鉄剤を、漫然ととり続けるのはおすすめできません。
さらに、昨今ネットで簡単に手に入る海外製の鉄サプリは「キレート鉄」で、通常とは違う経路で簡単に吸収され過ぎてしまうため、過剰摂取になりやすく、過剰な鉄が活性酸素の原因にもなるので危険です。
癌による貧血を治そうと鉄をとっているのに、癌の元となる活性酸素を発生させてしまっていては、本末転倒ですよね…。
このように、鉄にもいろいろあるので、よく吟味して、とることが大事ですね。
癌による貧血には、本当にQOLを脅かされますよね。
少し歩くだけでもフラフラして、呼吸がしづらく、ヘモグロビン一桁台という方も珍しくないかと思います。
分子整合栄養医学では、このような癌による貧血には、吸収もよく、活性酸素を発生させづらく、過剰摂取の心配もない「ヘム鉄」の摂取をおすすめしています。
癌治療をしていて、処方された鉄剤や購入した鉄サプリを飲んでも、貧血がなかなか改善しないという方は、しんどさを我慢せず、ぜひご相談いただきたいですね。
分子栄養学実践サプリは、健康維持にとどまらず、臨床で治療に使われるレベルなのです。
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