原水爆禁止宣言から60年 | 前進あるのみ・願兼於業・一期一会・37兆の細胞よ、闘え!

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一歩ずつでも前進する。願兼於業。一期一会。37兆の細胞よ、闘え!私はてんかん発作が酷くて、左脳の海馬と扁桃体を切除術を受けました。東日本大震災の映像を見てから、シェーグレン症候群になりました。線維筋痛症、リウマチ。

2017年9月8日(金)

   原水爆禁止宣言
              戸田先生スピーチ全文
        1957年9月8日       横浜 三ツ沢競技場
天竜も諸君らの熱誠にこたえてか、昨日までの嵐はあとかたもなく、天気晴朗のこの日を迎え、学会魂を思う存分に発揮せられた諸君ら、またそれにこたえるこの大観衆の心を、心から喜ばしく思うものであります。

 さて、今日の喜ばしさにひきかえて、今後も、当然、難があるであろう。あるいは、わが身に攻撃を受けることも覚悟のうえであるが、諸君らに今後、遺訓すべき第一のものを、本日は発表いたします。

 前々から申しているように、次の時代は青年によって担われるのである。
広宣流布は、われわれの使命であることは申すまでもない。これは、私たちが絶対にやらなければならぬことであるが、今、世に騒がれている核実験、原水爆実験にたいする私の態度を、本日、はっきりと声明したいと思うものであります。いやしくも、私の弟子であるならば、私の今日の声明を継いで、全世界にこの意味を浸透させてもらいたいと思うのであります。

 それは、核あるいは原子爆弾の実験禁止運動が、今世界に起こっているが、私はその奥に隠されているところの爪をもぎ取りたいと思う。それは、もし原水爆を、いずこの国であろうと、それが勝っても負けても、それを使用したものは、ことごとく死刑にすべきであるということを主張するものであります。なぜかならば、われわれ世界の民衆は、生存の権利をもっております。その権利を脅かすものは、これ魔物であり、サタンであり、怪物であります。それをこの人間社会、たとえ一国が原子爆弾を使って勝ったとしても、勝者でも、それを使用したものは、ことごとく死刑にされねばならんということを、私は主張するものであります。

 たとえ、ある国が原子爆弾を用いて世界を征服しようとも、その民族、それを使用したものは悪魔であり、魔物であるという思想を全世界に広めることこそ、全日本青年男女の使命であると信じるものであります。願わくは、今日の体育大会における意気をもって、この私の第一回の声明を全世界に広めてもらいたいことを切望して、今日の訓示にかえる次第であります。

 60年前の7月12日、池田先生の不当逮捕に抗議した「東京大会」。この日、戸田先生は、ある雑誌の取材を受け、対談を行った▼その中で、核兵器について言及している。「原子爆弾だけは許せんぞ、おれは決めているのだよ」「そういうことは断じて許さん」。権力の魔性が牙をむいた「大阪事件」の渦中にも、戸田先生は核兵器廃絶の思索を巡らせていた▼それから2カ月ほど後のきょう9月8日、戸田先生は神奈川の地で、青年への「遺訓の第一」として「原水爆禁止宣言」を発表した。国際政治学者の武者小路公秀氏は、「核兵器使用それ自体をサタンと断じる戸田先生の主張はますます重要なものとなろう」と指摘する▼「原水爆禁止宣言」発表の翌年、池田先生は本紙に寄稿。法華経譬喩品の「三界は安きこと無し 猶火宅の如し 衆苦は充満して 甚だ怖畏す可し」(法華経191ページ)を通し、恩師の遺訓の実現を呼び掛けた。その先頭に立ち、核兵器廃絶への民衆の連帯を世界に広げてきたのもまた、池田先生である▼今月20日、国連本部で「核兵器禁止条約」の署名式が行われる。核兵器は権力の魔性の産物であり、「絶対悪」である。核兵器を巡る国際社会の緊張が高まる今だからこそ、この恩師の思想を時代精神に高めたい。

聖教新聞「名字の言」より転載