今、夜中で、あの子が旅立ったばかりの方へ。
今すぐやることは、ひとつだけです。
「体を冷やす」。それだけで大丈夫です。
あとのことは、夜が明けてからで間に合います。
読み進めながら、落ち着いていきましょう。
皆さま、こんにちは。
ペットのおみおくり天寿 代表の神農 栄人(かんの えいと)です。🕊️
「夜中の2時に息を引き取りました。どこに電話しても出なくて、朝まで何をしていればいいのか分かりませんでした」
お見送りのあとで、こうお話しくださるご家族が本当に多いのです。
昼間なら、かかりつけの先生に電話できる。私たちにも聞ける。
でも深夜は、頼れる人が誰もいないように感じてしまいます。
今日は、その「朝までの数時間」のためだけに書きます。
🌸 まず、体を冷やしてあげてください
夜中にできて、いちばん大切なことがこれです。
保冷剤か、袋に入れた氷を、タオルで包みます。
それを、お腹と背中にそっと当ててあげてください。
体の中で傷みが早いのは、お腹まわりだからです。
保冷剤が直接体に触れると、皮膚や毛が傷むことがあります。
必ずタオルを一枚はさんでください。
部屋は、いちばん涼しい場所に。
夏なら冷房を入れて、できれば20度以下に。
冬なら暖房の当たらない部屋で十分です。
保冷剤は溶けたら取り替えます。
夜中に何度も起きるのは大変なので、
複数個をタオルで包んで、まとめて当てておくと朝まで持ちます。
🌸 時間が経つ前に、姿勢だけ整えてあげてください
旅立ってから2〜3時間ほどで、体が硬くなり始めます。
硬くなってしまうと、手足を曲げるのが難しくなります。
まだやわらかいうちに、
・手足を、寝ているときのように体のほうへそっと曲げる
・横向きに、丸くなって眠っている姿勢にする
・目やお口が開いていたら、そっと閉じてあげる
これだけしておくと、箱や棺に納めるときにも無理がありません。
もしもう硬くなっていたら、無理に曲げなくて大丈夫です。
そのままの姿勢で、お見送りできます。
🌸 なぜ、体が硬くなるのでしょう
「硬くなる」と聞くと、少し怖く感じるかもしれません。
でも、仕組みを知っておくと、不安がやわらぎます。
筋肉というのは、「縮む」ときだけでなく、「ゆるむ」ときにも力を使っています。
その力のもとになっているのが、体の中のエネルギーです。
生きている間は、食べたものや呼吸から、エネルギーが絶えず作られています。
旅立つと、その供給が止まります。
筋肉に残っていたぶんを使い切ると、筋肉は「ゆるむ」ことができなくなり、
縮んだままの状態で固まってしまうのです。
これが、死後硬直です。
小さな子ほど早く、だいたい2〜3時間で始まり、半日ほどでいちばん硬くなります。
そして一日から二日ほど経つと、今度は少しずつやわらかくなっていきます。
つまり、硬くなることは「傷んでいる」という意味ではありません。
どの子にも、必ず起こることです。
姿勢を整えるのが間に合わなかったとしても、
その子が苦しかったわけでも、何かが悪かったわけでもありません。
🌸 お口やお尻から、液が出ることがあります
これは、どの子にも起こる自然なことです。
驚かないでくださいね。
ペットシーツかタオルを体の下に敷いて、
お口とお尻のまわりに、ティッシュやガーゼをそっと当てておきます。
朝までにまた出ていたら、取り替えてあげてください。
汚れていたら、ぬるま湯で湿らせたタオルで拭いてあげると、きれいになります。
🌸 ここまでで、やることは終わりです
体を冷やす。姿勢を整える。シーツを敷く。
夜中にやっておくべきことは、この3つで全部です。
火葬のこと、お墓のこと、誰に連絡するか。
それは全部、朝になってからで間に合います。
「今すぐ火葬しないと傷んでしまうのでは」と心配される方もいますが、
きちんと冷やしていれば、翌日、翌々日でも大丈夫です。
夏場でも、冷房と保冷剤があれば一日は問題ありません。
🌸 残りの時間は、そばにいてあげてください
やることが終わったら、あとは一緒に過ごす時間です。
好きだったおもちゃを横に置いてあげる。
名前を呼んで、ありがとうを言う。
写真を撮っておく。
家族を起こして、みんなで顔を見る。
これは「やらなければいけないこと」ではありません。
でも、あとから「あの夜、そばにいてよかった」と思い出す時間になります。
眠れなければ、眠らなくていい。
眠ってしまっても、あの子は怒りません。
好きなように過ごしてください。
🌸 夜が明けたら
朝になってから考えればいいことを、順番に書いておきます。
1. かかりつけの動物病院に、一報を入れる(通院していた場合)
2. 火葬をどうするか決める(自宅への訪問火葬か、施設に連れていくか)
3. 火葬の日取りを決める(今日でも、明日でも、明後日でも)
4. 一緒に火葬してあげたいものを選ぶ(お花、少しのおやつなど)
全部を一気に決める必要はありません。
「今日はまだ一緒にいたい」なら、それも正解です。
🌸 深夜でも、ご連絡いただいて大丈夫です
当社は、深夜・早朝のご連絡もお受けしています。
夜中にお電話やLINEをいただいたからといって、
「今から火葬しなければいけない」ということにはなりません。
「朝まで、この子をどうしておけばいいですか」というご相談だけでも構いません。
実際、深夜にご連絡をいただいて、
「まずは冷やしてあげてください。火葬は朝、ゆっくり決めましょう」
とお伝えするだけで終わることも、よくあります。
ひとりで抱えなくて大丈夫です。
🕯️ 神農からのひとこと
深夜に旅立つ子は、多いです。
飼い主さんが眠ってから、静かに逝く子もいます。
「気づいてあげられなかった」と、ご自分を責める方もいらっしゃいます。
でも私は、それは違うと思っています。
そばで眠っている飼い主さんの気配を感じながら、
安心して旅立った。
そう考えてあげてください。
朝まで、あと数時間。
冷やして、姿勢を整えて、あとは隣にいてあげてください。
それが、夜中にできる、いちばんのおみおくりです。
🐾 ペットのおみおくり訪問火葬 天寿
代表 神農 栄人(かんの えいと)
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