弟が死んだ時、断末魔を聞いたのは私だった。
一年後も、
今になっても、
あの声はどうしても忘れられないが。
「なーなー、ねーちゃん。」
と呼ぶ声も忘れてない。
深夜にCDTVなんか見ながら弟の足を背もたれにしてぐだぐだ喋ってたりしたのも忘れてない。
きっと10年後も20年後も 覚えている。
だっていつかずっと先に海岸線の向こうで再会する時もし忘れてたら、弟が私を呼ぶ時に困るじゃないか。
清春さんが、
今日、
来年、
10年後、
そしていつかまた遠い所で再会する時、
浮かべるあの方の声が、
懐かしい情景が、
清春さんの歌。
御自分とあの方とみんなとみんなの大事なひととの、
別れと再会を歌う人。
「僕の歌は、ある意味みんなが、僕の声で歌ってるような、
そんな世界に」
って。
一年がたちました、清春さんの大事な方。
「みんなのことも大好きだったんだよ」
って、私そんなこと考えもしなかった。
だからいつか遠い先、お会いできたら、
ちゃんとお礼を申し上げたいと思っています。
安らかに。