Q 民主党の地域主権と橋下知事の構想とは逆だという岡田幹事長の発言をどう思うか?
A 政権与党の民主党の幹事長が大阪都構想について真正面から論じてくださるということは光栄です。大阪という一地方の中での問題が、やっと全国的にテーブルに上がったかなという感じがします。岡田幹事長が言及してくださるということは本当にありがたいです。ただ、岡田幹事長の発言は明確に間違っています。一つは、基礎自治体に権限と財源を与えるという主張が明確に間違っているのは、基礎自治体に与えるべきものは与えるべきです。そこの前提が全く間違っています。僕は非常に危険だと思ったのは、地域主権戦略会議で鳩山前首相に国の役割、地方の役割をまず明確にすべきだということをお伝えしたところ、鳩山前首相はこういうことを言われました。「補完性の原則」。民主党の勉強不足の国会議員の皆さんは補完性の原則とみんな言います。基礎自治体でできることはまず基礎自治体、できないことを都道府県、さらにそれでできないことは国ということですが、違います。まず役割分担を明確にしないと、消費税の税率の決定も全部基礎自治体でやっていいのですか?通貨の発行権はどうなのですか?地域通貨の発行を大阪はやろうと思えばできます。しかし地域にこんなことをやらせてはいけません。それから防衛でも、大阪で軍を作りますといっても、やってはいけないことです。だから、基礎自治体に権限と財源を下していくことは大賛成ですが、民主党が今地方分権で錯綜していることは、基礎自治体はどういう仕事をやる団体なのか、都道府県から後々は関西州と思っていますが、広域行政体はどういう仕事をやるべきなのか、国はどういう仕事をやるべきなのか、ここが全く定まっていないということが岡田幹事長のご発言ではっきりしたと思います。基礎自治体に空港戦略を任せていいのですかということです。市町村に空港戦略を任すのか、広域自治体をまたがるようなダムの治水の問題を任せていいのか、都市間の高速道路、国土軸を貫くような高速道路は国がやるべきですが、都市間の高速道路は基礎自治体でいいのか、港も基礎自治体でいいのか、そのあたりが岡田幹事長は全く間違っていると僕は思います。基礎自治体でやってもらうことはどんどん基礎自治体でやってもらうように権限と財源を下すべきですが、基礎自治体でやるべきでない行政は山ほどあります。そういうものは広域自治体でやりましょうと言っているだけで、大阪都構想は、分権には全く反していません。分権の問題を語る前に、国がやること、都道府県がやること、基礎自治体がやること、この役割分担が全く民主党の国の形のあるべき姿論に全く論じられていないです。だから一括交付金の問題も、出先機関の廃止の問題も、義務づけ枠づけ権限移譲の話も、むちゃくちゃになっているのはそこです。結局国会議員が全部やりたいとかになっています。本当に今の民主党の迷走している地域主権の地方分権論というものが端的に現れているものが岡田幹事長のご発言だと思います。それからもう一点は、岡田幹事長が大阪市役所の現状について十分把握されていないと思います。大阪市役所が住民に近いかと言えば、とんでもないです。とんでもないです。260万人の基礎自治体が住民に近いなんかあり得ません。京都府と都道府県と同じ規模の大阪市役所が住民に近いなんかあり得ないです。住民に近い基礎自治体が権限と財源を持って自立することが民主党の掲げられる地方分権だということを、明確に岡田幹事長が言われています。大方針としてはその通りだと思いますが、あてはめが間違っています。岡田幹事長が言われる原理原則は賛成です。住民に近い団体ができる限り権限と財源を持って自立するということは賛成ですが、大阪市役所が住民に近い基礎自治体かというと、全く間違っています。それは現状を把握されていないと思います。だから僕らは、何も大阪市役所から権限を奪うとかを考えているのではなくて、大阪市民に住民にもっと近い基礎自治体を作っていきましょう、そしてそこに権限と財源を下しましょうとしています。だから、岡田幹事長のご発言も大阪市役所を守る発言になっています。大阪市民を守る発言にはなっていません。大阪市役所から権限が奪われる、財源が奪われる、そこで大阪都構想反対だと言うのですが、大阪市民は権限と財源は今ゼロです。だから、そこについてどうするのですかというところが、岡田幹事長のご発言、考え方にすっぽり抜け落ちています。大阪市役所という組織だけのことを考えてらっしゃいますが、大阪市民のこと、大阪市内の24区のこと、24区の区民は今権限と財源はゼロですから、大阪都構想というものは、大阪市民、大阪区民に権限と財源を大阪市役所から下すという運動です。そこを全く誤解されているというか、国から都道府県へ、国から基礎自治体へ権限を下すのと同じように、大阪市役所から大阪市民に、大阪市役所から大阪市の各区に権限と財源を下していくのが大阪都構想です。大阪市役所から権限を奪うということは、全く誤解されていると思います。大阪都が大阪市役所から権限を奪うのではなく、今大阪市役所が権限と財源を全部持っているものを、大阪市民に、大阪区民に権限と財源を下していくことが今一番必要で、それが大阪都構想です。完全に岡田幹事長の発言は間違っていると思っています。