Q6: 前回の質問に対する藤木さんの答えですと、例えば保護者会主催のキャンプ
の実行委員会を育成室で、例えば平日の夜に開催する場合、市に対し部屋の使用
許可申請が必要とのことですが、今までそのようなことは一度もしていません。指導
員の先生に「何曜日の何時から実行委員会を開くから部屋の鍵をよろしく」で済んで
いたのですが、これではいけないのでしょうか?
藤木: 厳密に言うと、使用する前に使用許可申請が必要です。キャンプの実行委
員長名か、保護者会会長名で市に対し申請する必要があります。申請を受けた
市は、条例や規則などに照らして問題ないと判断すれば許可を出します。皆さんは、
許可書を提示して部屋を開けてもらうのです。これが正規のやり方です。この場合、
使用料を請求されたり、場合によっては、使った電気代を取ることもできるのです。使
用申請を怠ると、無許可で勝手に部屋を使っているかたちになり、あとあと問題になり
ます。手続きはしっかり踏む必要があります。使用許可申請書や許可書は、誰でも情
報公開請求してこれを閲覧することができますから、毎月、保護者会を育成室で開催
しているのに、使用申請していなかったら、無許可で使用していることがすぐわかりま
す。なぜ、このような面倒な手続きが必要なのでしょうか?それは、育成室が市の行
政財産だからです。市の施設には不特定多数の市民に利用されることが前提の「公
(おおやけ)の施設」と、特定の行政目的のため「行政財産」に大きく分けることができ
ます。公の施設とは、メイシアターや市民会館、公民館などが該当します。市の条例
で目的や利用方法が規定され、「小会議室」を「午前中」使用するなら「○○円」、「大
ホール」を「1日借り切る」なら「○○円」と条例に明記されています。利用料金を支払
えば、誰でも利用できる施設です。
行政財産とは、例えば市役所の建物とか、学校とか、保健センターとか、行政サービ
スを遂行するための施設を言います。これらはある特定の行政目的(教育とか福祉と
か工事とか)のために建てられたので、通常はそれ以外の目的での使用はできない
のです。だから学校の教室がずっと空いているから、そこを高齢者福祉サービスの部
屋として使おうとか、自治会の事務所として使おうとかは自由にできないのです。学校
施設として整備するとして、認定を受け、国や府の補助金を受けたり、教育目的の起
債(市の借金)をしたりしていることも理由です。ですので、学校の施設を保護者会の
ために使うことは原則できないのです。
ただし、施設の目的を逸脱しない範囲内でいくつか例外も可能です。例えば、市役所
の中に飲み物の自動販売機が置いてありますね。本来なら、行政サービスに自動販
売機は不要です。しかし、市役所を訪れる市民へのサービス、働く職員への福利厚生
の一環として使用許可申請して許可を受けた上で、販売機を置いているのです。もち
ろん業者は使用料を市に払い、必要な電気代も市に払っています。使用料は、使う施
設そのものの価値(公有財産価額)や占有する床面積、使用する期間(通常最大1年
まで。更新可。)などにより決められます。これも条例や規則で算定方法が定められ
ています。役所や公立施設の中に銀行のATMがあったり、○○協会の事務所があっ
たりするのも同じ事です。いずれも使用許可を受けています。また、使用が公的な目
的の場合、使用料を減額したり免除したりすることもできます。保護者会での使用料
も免除のケースが多いと聞いています。しかし使用許可申請を行い、許可を受ける必
要があるのには変わりありません。
となると、保護者会などが育成室を使用する場合、少なくとも市に使用許可申請が必
要になるわけです。皆さんが保育園や幼稚園などで親の親睦会をしたり、保護者会
の行事や会合をする時、園長に対し、「園舎使用許可願い」を提出していたはずで
す。後日、園長から使用許可が下りてから使用していたはずです。しかし、学童保育
の場合、今までこの手続きを厳格に行ってこなかったのです。市民の共有財産である
市の施設を使う以上、正規の手続きを踏むのは当然です。これは市がきちんと改善
すべきところです。一度、皆さんの学級がちゃんとやっているか、確認してみましょう。
私も全学級が適切に手続きしているか、調べてみるつもりです。
<続く>
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