最初にお断りしますと、息子が通った塾に対して、大変お世話になったという思いがありますが、「忖度無し」が当ブログの信条ですので、思ったままをそのまま書き綴りますので、ご承知おきください。

 

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Wアカ以外の塾は検討しなかったので、必然的に、比較対象は私が40年前に通っていた塾、あるいは、30数年前にアルバイトをしていた塾になります。

ですから、ここをご覧の情報通の方にしてみると「そんなのは当たり前」と思われるかもしれませんが、気にせず、私が驚いた点をつらつら書いていきたいと思います。


まず、驚いたのが塾から送られてきた日曜特訓クラスのオリジナルテキストです。


まさに、早慶合格のための最短距離を無駄なく突き進むような隙のないテキストでした。

一般の問題集であれば、各単元ごとに分量が平均化されていますが、このテキストは「よく出る分野」に的を絞り込んで作られていました。
メルカリでテキストが取引されているのも、納得です。私もこんなテキストで勉強したかった・・・と少々うらやましく思うほどでした。

 

でも、難易度は相当高いですし、毎週出される宿題の分量も多いし、レギュラーコースに通いながらこれらをこなすのはなかなか大変だろうと思いましたが、なにしろ息子は平日はフリーなので、一週間掛けて復習、宿題ができます。そのフォローを私がすることに決めました。
 

余談ですが、某学校の説明会で「大手塾の素晴らしいテキストを忠実にこなして合格してくる生徒が増えましたが、入学後、『自分で課題を見つけて取り組む力』がないと本校の授業には付いてこられませんのでがんばってください」と言い放った校長先生がいらっしゃって、「ああ、この塾のこのテキストのことを言ってるのか」と思いました。ご説ごもっともなのですが、そうは言っても、それなくして突破できないのもまた事実・・・。

 

閑話休題。


塾も商売ですから、生徒確保は至上命題ですし、多くの親は授業の質ではなく「チラシに載っている難関校の合格者数」で塾を選びがちです。ですから、当然、この特訓クラスは(たとえ早慶ではない難関クラスであっても)、エース級の先生を投入してくるだろうと大いに期待して、息子を送り出しました。

とはいえ、果たしてあの息子が丸一日缶詰で勉強できるのか、途中でギブアップもあり得るな、と覚悟していましたが、そこはさすが現役バリバリの「教えるプロ」。息子の感想は「大変だったけど、かなりためになった」でした。


「ちょっと寂しいけれど、私が連れてこられるのはここまでだ。後は、塾の先生にしっかりと付いていくんだよ・・・」と心の中で息子に語りかけました。

その後、息子も塾の有用性を感じはじめ、近くにある校舎のレギュラーコースの体験授業も受けてみました。

「数学はすでに知っている基本的な内容だったので通わなくてもいいかも。そう先生も言っていた(先生が正直にそう言ったことにも驚きましたが)。だけど、英語はかなりためになった。英語だけ通ってもいいかも」という生意気な感想をもらす息子。
こういうイレギュラーなことを言う親って面倒だろうなあと思いつつも相談すると、快く引き受けてくれました。

結局、息子には最後まで「早慶大の綺麗なお姉さんと出会うようなモチベーションを爆発的に上げてくれるイベント」は起こることなく、「自分のペースで、行けるところに行く」というスタンスを最後まで頑なに貫いた訳ですが、でも、なんだかんだで、土曜特訓(数学)正月特訓(「31日は友達とどうしても夜更かししたいので1日をZOOM参加にして良いなら」という条件で参加)、冬期講習(英語だけ)とそれなりに通い、大いに鍛えていただきました。

受験がすべて終わって、息子に塾通いの感想を聞いてみました。
「無駄な授業はひとつもなかった。通って良かった。」とのこと。大枚はたいた甲斐がありました。

最も役に立ったのは、日曜特訓の数学だそうです。

難易度が自分に合っていて、先生の教え方も分かりやすかったそうです。入試相談会で数学担当の先生に一度お会いしましたが、ただ者じゃないオーラが出ている百戦錬磨の先生でした。

 

同じ先生が担当していた土曜特訓の数学も同じくらいためになったとのこと。土曜特訓は「早慶クラスの子の弱点補強」という主旨だと聞いていたので、難関クラスの息子にはちょうど良いかなと思ったのですが、本人曰く、日曜の難関クラスの数学より難しかったとのこと。

日曜特訓は、数学だけでなく国語と英語もとてもためになったと言っていました。
二学期途中から入れてもらったレギュラークラスの英語の先生も、エンジンの掛からない息子を心配して、最後までよく面倒を見てくれました。こちらは親としてとても感謝しています。

ということで、結果はどうあれ、投資した以上の成果は得られたと感じています。


早慶附属を目指す作戦の一つとして、この塾の土日特訓コースは費用対効果がかなり高いと感じました。

 

そこに入るために早めに塾に入ってレギュラーコースで実力を磨くのも良いでしょうし、私のように市販テキストで親が基礎基本を教える方法もあるでしょうし、あるいは夏休みに家庭教師を付けて選抜試験に特化したカリキュラムで教えてもらう方法もあるかと思います。

独学で勉強できる実力と環境があるなら、メルカリでこの特訓クラスのテキストを手に入れてひたすら繰り返すだけでも十分合格できると思います。(そこまでできるなら開成とか国立にチャレンジできる!?)

私としては「これがベスト」と偉そうに言うつもりは毛頭ありません。
 

実際にはお子さんの性格だったり、親子関係だったり、塾講師との相性だったり、お金の問題、時間の問題、いろいろな要因が複雑に絡むでしょうから、敢えて言うなら「親子で話し合って最適解(と思われるもの)を探すこと」が「ベスト」なのかもしれませんね。