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不毛地帯 第2巻 (新潮文庫 や 5-41)/新潮社

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現在、2巻の途中。
ラッキードVSグラント戦の結末まで読み終えた。
初の山崎豊子作品である。
社会派の巨匠という前評判が耳に残り、何度か手に取りながらも、仕事が終わってからまた、仕事の物語を読むことに抵抗感じ、今一つ乗り切れなかった。
今年は、仕事で戦争に関する絵本を手伝うこともあり、その経緯で知った「シベリア抑留」のことを彫り下げてみたい・・・と思い始めていたことが本書を手に取るきっかけになった。
主人公のモデルが富山県の出身という事も影響している。
僕にとって戦争の話を他人から初めて聞いたのは、モデルになった主人公の出身地から山沿いに数Km走った小さな町の印刷所だった。満州からの引き上げの過酷な状況。
これまで自分が知った事柄を凌駕する内容、終戦とシベリア抑留に関する第1巻をあっという間に読んだ。
今の自分によほど合っていたのか、文脈がスルスルと入ってくる。
淡々とした雰囲気を維持しながらも、酷な内容が随所にちりばめられる。
壱岐という主人公が、若くして大本営参謀になったエリート中のエリートであり、特別な存在であることは、百も承知なのだが、その周囲にいる「普通の人々」を自分と重ねあわせ、哀れな状況に同情せずにはいられない。それは、壱岐に敵対する人物に対してもそうである。
そのあたりの優しさというか深さが、僕にとって小説の面白みをぐんと増している。
2巻、ラッキードVSグラント戦でのラッキードの墜落に関するマスコミの過剰な反応、川又空将補の独白などを読んでいると、現在もこの物語の昭和34年(1958年)もあんまり変わっていないのだなと思わずにいられない。
ただ、その背景を元に世界で商圏を広げてきた日本の底力を疑うことはできない。
今後、主人公壱岐がどのように世界を舞台にしてビジネスを展開していくのか、まだまだ楽しみなのである。