鬼畜 | アメンボ*アメンボ

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鬼畜
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緒形拳を見たくて借りてきました。


鬼畜 キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!

すごいです。

参りました。

台詞、演技、音楽、撮影・・・どこを取っても、隙が無い。


内容・・・

1978年頃、夏・・・。

川越で小さな印刷工場を営む竹下宗吉。

妻のお梅と、従業員の阿久津と3人で仕事をしている。

印刷工場は先日火事で焼け、今は隣の家に印刷機を置いて仕事をしている。

ある日、宗吉のもとに2男1女の子供を連れた女性、菊代がやってくる。

菊代は、宗吉の愛人である。

子供たちは、宗吉の子供である。

菊代は、宗吉からの養育費をあてに生活をしていたが、それが滞っていたので、催促に来たのだ。

突然の愛人の出現におろおろになる宗吉。

妻のお梅は、毅然とした態度で対応する。

愛人と宗吉夫婦の話し合いは、深夜に及んだ。

帰る交通手段の無くなった菊代は、宗吉の家に泊まる。

寝静まった夜、狭く暑く焦燥感で寝ることの出来ない菊代は、ぶち切れた。

子を残して出ていった。

残ったのは、1歳半の男の子「庄二」、3歳の女の子「良子」、6歳の男の子「利一」。

翌日から、宗吉夫婦と子供たちの生活がはじまる・・・。



さて、感想ですが・・・

日頃、小さな子供と接する機会が多いので感情移入が、3倍だったでしょう。

舞台が小さな印刷工場だったので、感情移入が更に倍。

そして、ラストが何度か訪れた事のある能登金剛で更に倍。

通常の12倍の感受性で見ていたのだと思います。


これほど最初から最後まで胸を締め付けられた映画は、ありません。

12倍だから・・・。

純粋な子供に胸を締め付けられっぱなしでした。

子供の演技云々よりも、それを効果的に見せる音楽、撮影、演出がすごいと思いました。

今も、オルゴールの音が鳴り止みません・・・。


どんな酷い仕打ちを受けても、父の優しさを知った息子は、父を頼る。

父を頼る為に、父を知る。父を見る。父の言う事を聞く。父を信じる。

劇中で、宗吉の妻お梅の、

「あの子の目は、何でも見透かしてる目だよ。このまま放っておくと何を言い出すかわかりゃしない・・・」

という台詞があります。

全身で親を知ろうとする純粋で強い気持ちを持った目が、邪まな思いを持っている大人には脅威に見えたのでしょう。


この鬼畜な夫婦、若かりし日の緒形拳、岩下志麻の鬼気迫る演技は、見ごたえがあります。

優しい父、だらしない夫、狂気に走る姿、自分の狂気に怯える姿という、テンションの高低差の激しい役を見事に演じる緒形拳、「こんなすごい人だったんだ」と、今更ながらに驚きました。




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