陽暉楼 | アメンボ*アメンボ

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陽暉楼
¥4,252


緒形拳の作品を見たいと思い、レンタルしてきました。

昭和58年の作品で、テレビでも何度か放映されています。

学生の頃は 「ようわからんきにー」 と、敬遠していました。

社会人になって14年、多少世間の荒波にもまれました。

この作品の面白さも解るかな?と思い視聴いたしました。



主な登場人物は、以下の3名。

女衒として、陽暉楼やその他の女郎に女の子を斡旋するのが、緒形拳こと太田勝造・ダイカツ。

緒形拳の娘として登場するのが池上希美子こと太田房子・桃若。

緒形拳の彼女と言うか、愛人なのが浅野温子こと珠子・おたま。


物語は・・・

昭和8年、高知随一の遊興として名高い陽暉楼。

高知を舞台に、芸妓桃若と娼妓おたまのプライドを賭けた戦いと友情。

桃若の芸妓という身分の悲恋、子を成し、命を賭けて生き抜くさま。

大阪のヤクザが、陽暉楼を我が物にしようと企む。

それを、たった一人で防ごうとするのがダイカツ。

時々倍賞美津子演じる陽暉楼の女将も手助け。

これらの3つの要素が絡まりあいながら進行していきます。


いやあ、面白かったです。

「寝るかもなー」と思ってたんですけど144分、あっという間でした。


欲望に眼が眩む人間の浅ましさをきっちり描いていると思います。

奇麗事だけじゃすまんぜよ・・・というのが、ひしひしと伝わってきます。

だけど、そんなマイナスイメージだけじゃないんですよね。

マイナスイメージを払拭するような形で描かれるのが桃若とおたまの友情です。

最初は、いがみ合っている二人ですが、少しずつ立場が変ってくるにつれ接近していく二人。

この二人の物語と言っても過言では無いような気がします。

そして、ダイカツ。

ダイカツは、女衒という人身売買を商売にしてるようなろくでもないやつです。

だけど、どこか人間味が溢れている。

姿勢、視線。身のこなし・・・他の役者さんには無いオーラが出ているような気がしました。

劇中版に大阪の組に一人で乗り込んで、一人対大勢という状況に置かれた中で、椅子やら蓄音機やらビール瓶やらで相手を叩きのめし、出掛けにタンカを切ってにやりと笑って出てゆくさま・・・かっこよかったです。

ダイカツにほれました。

ほれたついでに、もう一つ。

おたまと所帯を持つ事になる、風間 杜夫演じる「仁王の秀次」。

台詞や場面は、そんなに多くないと思うんですが、おたまを気遣う優しい男心みたいなのがしっかりでていまして、この二人のシーンには、ちょっとキュンとなりましたね。


難しいイメージがありましたが、そうでもありませんでした。

こないだ見てた「舞妓Haaaan!」がおもちゃみたいな感じがします。



原作

陽暉楼 (文春文庫)/宮尾 登美子

¥650
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