- 宝石泥棒 (ハルキ文庫)/山田 正紀
- ¥987
- Amazon.co.jp
僕もSFを読んでみようか・・・と思い、松本の古書店で見つけた1冊。
カバーに書いてある紹介文には・・・
生きている食糧“視肉”、猿を思わせる怪物“猩猩(しょうじょう)”、空を飛ぶ魚、2メートルを超える大グモ・・・・。悪夢のような動植物がはびこる世界で、守護神が甲虫である戦士ジローは、恋する女、ランへの思いをとげるために、女呪術師ザルアー、“狂人”チャクラとともに「月」を求めて旅立った。「月」とは何かを知らない3人は「空なる螺旋」を探せと教えられのだが・・・・。SF的想像力を極限まで追求した、鬼才による渾身の力作!
読後、これまで読書で使わなかった脳味噌を使ったような気がしました・・・。物語りの世界がすごく刺激的に感じたもので。
空なる螺旋にたどりつくラストシーンは、次作への余韻を持たせる形になっている。でも、これはこれで、終わっていいような気がした。
少年戦士ジローが、幾つモノ犠牲を払って目的地に辿り着いた時、そこにあるものは、冒険の始まりに描いてた夢とは、違うものになって当然だろう。
物語の舞台もジローの成長に合わせるようにして、出発の熱帯雨林のジャングルから草原へ、そして砂漠へと移り変わってゆく。
熱帯雨林では、生命力に溢れ、土地のしきたりにさえ従っていれば何不自由なく暮らせる。
草原では、異様な社会に支配されている。人々は同じもの食べ(視肉)、同じ仕事(悪魔払い)をしている。それも全て外的からその土地を護るためだけに生きている。
砂漠では、灼熱のなか身を寄り添うようにして暮らす人々がいる。そこには生命力はとぼしく、風景も人々も荒んで見える。
守られた土地から、仲間を伴って旅立ち幾多の苦難を乗り越える。
それだけでは、無く、自分の内から外へ世界の広がりを感じる。
そして、ラストの衝撃的なシーンで、何故か僕は妙に現実的になってしまい、実はすぐそこにある物語なのか?と思ってしまった。
続編も読んでみたいですね(^∇^)。